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薬物副作用による歯肉増殖症の免疫組織化学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 06857161
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 矯正・小児・社会系歯学
研究機関東北大学

研究代表者

斎藤 恵一  東北大学, 歯学部, 助手 (00178477)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード歯肉増殖症 / TGFβ / bFGF / ヘパラン硫酸プロテオグリカン / 免疫組織化学
研究概要

薬物副作用による歯肉増殖症は、抗てんかん薬フェニトイン、ニフェジピン等のCa拮抗剤、そして免疫抑制剤サイクロスポリンの副作用により発症してくることがわかっている。歯肉増殖症については多くの研究がなされているが、その発症機序は未だに明確となってはいない。今回私は、歯肉増殖症の発症機序について調べるために、歯肉増殖症の患者の増殖歯肉の凍結切片に酵素抗体法(Avidin biotinylated peroxidase complex method)による免疫組織化学染色を行い、増殖因子であるTGFβ、bFGFとこれらの増殖因子のreceptor並びにbFGFの生理作用に必要とされるヘパラン硫酸プロテオグリカン(HSPG)との関連性をcontrolと比較しながら検討した。その結果、増殖歯肉の粘膜固有層におけるbFGF、FGF receptor、HSPG、TGFβ、TGFβ receptorの発現がcontrolに比較して増大していた。bFGFには、(1)線維芽細胞の増殖、(2)血管新生の2つの作用があり、またHSPGには、(1)bFGFのFGF receptorとの結合に不可欠であり、シグナル伝達を強化する、(2)bFGFの活性化、(3)bFGFをプロテアーゼによる分解から保護し、細胞外基質でbFGFを蓄積させる、の3つの作用があり、さらに、TGFβには、(1)線維芽細胞の遊走、(2)血管新生因子産生の増大による血管新生作用、(3)HSPGの産生促進によるbFGFの生理作用の増大、(4)細胞外基質の蓄積の4つの作用があり、これらの作用が歯肉増殖症の発症に関係してくるものと思われる。さらに、今回EGF receptorの発現が上皮の基底層、とくにrete pegが突出している部位にcontrolに比較して有意に認められたため、そのリガンドであるEGFまたはTGFαも歯肉増殖の発症に関連しているものと推測された。今後、この増殖因子についても研究を進めていきたいと考えている。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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