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近世都市における怪異空間の歴史地理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 06858014
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 人文地理学
研究機関お茶の水女子大学

研究代表者

内田 忠賢  お茶の水女子大学, 文教育学部地理学科, 助教授 (00213439)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
700千円 (直接経費: 700千円)
1994年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワード人文主義地理学 / 怪異空間 / 近世都市 / 空間認識 / 説話的史料 / 魔所 / 化物屋敷 / 隠れ里
研究概要

本研究は主として近世史料を用いて、都市における怪異空間を復原・記述することを目標とした。そして本年度はさしあたり、江戸で流通していた説話的史料を分析することにより、新しい知見を得た。つまり科研費をいただいたお陰で、次の成果があがった。
(1)フィクション(怪異小説)で描かれる怪異空間には、読書(聞き手)にリアリティを感じさせる周到な状況描写がなされ、近世の怪異空間の論理が読み取れた。
(2)フィクションの怪異空間は、悪/良、魔/神という両面性を常に帯びており、日本文化に共通する空間的特徴をもつ。
(3)ノンフィクション(世間話)の怪異空間とフィクションのそれを比べ、その共通点と相違点を見出だせた。これは当時の空間認識を知る手掛かりとなる。
以上の知見は管見の限り、地理学はもちろん、このような研究対象を扱ってきた民俗学・歴史学などでも指摘されておらず、オリジナルな成果であろう。一方、このように研究を進めるプロセスで、いくつかの課題が残された。(1)地方都市(高知)の怪異空間と比較することを目指したが、在地の日記類を分析する途中である。(2)ノンフクションの空間のハード面での検証が残る。(3)空間に対する感覚のより詳細な検討が必要。(4)異なる時代・地域への目配りが欠ける。以上の仮題は次年度以降、解明していきたい。なお研究成果は学術論文以外にも、公開講座・放送ほか一般にも還元するよう心掛けた。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 内田忠賢: "不思議な空間・空間の不思議" 思想の科学. 515号(1994年8月号). 56-62 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 内田忠賢: "怪異空間の論理" 1994年度 人文地理学会研究発表要旨. 42-43 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 内田忠賢: "そぞろにおそろしく覚えて" 小松和彦(編)『記憶する民俗社会』人文書院. (予定). (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 内田忠賢: "「場」をめぐる想像力" 杉浦芳夫(編)『文学・人・地域』古今書院. 48-80 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 内田忠賢: "オカルト地理学" ブルータス. 322号(7月12日号). 26-27 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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