• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

高等生物におけるcAMPの細胞外メッセンジャーとしての役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 06858076
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 細胞生物学
研究機関東京工業大学

研究代表者

高木 淳一  東京工業大学, 生命理工学部, 助手 (90212000)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードcAMP / アデニレートシクラーゼ / 12-hydroxyeicosatetraenoic acid / 繊維芽細胞 / アラキドン酸代謝
研究概要

申請者はこれまでの血小板や種々の培養動物細胞を用いた研究の過程で、アラキドン酸の代謝産物であるある脂質が培養繊維芽細胞においてアデニレートシクラーゼを強く抑制することを発見した。そしてその作用機序を検討して行くうち、細胞が作ったcAMPがほとんど細胞外に出されていることに気付いた。cAMPの生理的意義についてはこれまで多大の研究がなされ、細胞内セカンドメッセンジャーということでその役割はすっかり解明された観があるが、細胞外に積極的に排出されるcAMPの生理的意義に関してはこれまで全く省みられていない。本研究はcAMPが粘菌以外の生物においても細胞外で何らかのシグナル伝達分子として機能しているのではないかという仮説の元に、cAMPの各種細胞への作用を今一度詳細に検討することを目指してはじめた。アラキドン酸の代謝産物である12-hydroxyeicosatetraenoic acid(12-HETE)が培養繊維芽細胞においてcAMPの細胞外への放出を強く抑制することを発見していたので、まずこの12-HETEの作用を詳細に検討することから始めた。培養繊維芽細胞をPGE_1等のアゴニストで刺激するとcAMPが産生されると同時に細胞外にそのほとんどが排出される。これにたいして、アデニレートシクラーゼを直接活性化するフォルスコリンで刺激したときにはあまり細胞外には排出されなかった。そしてこのときのcAMPの産生には12-HETEはあまり影響を与えなかった。さらに、細胞を破砕して得た膜分画を用いて同様な実験を行ったところ、12-HETEは影響を持たず、12-HETEがアデニレートシクラーゼを直接に阻害しているのではないことがわかった。つまり12-HETEは酵素活性そのものと言うより,cAMPの細胞外への排出機構のどこかを阻害している可能性がある。よって12-HETEをプローブとしてcAMPの排出とその意義をいろいろな細胞で調べることができれば本研究の目的をさらに進めることができると思われる。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Takagi,et al.: "β1-integrin mediated adhesion of melanoma cells to the propolypeptide of von Willebrand factor" European Journal of Biochemistry. 222. 861-867 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi