研究課題/領域番号 |
06F06014
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
環境影響評価・環境政策
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
塚谷 恒雄 京都大学, 経済研究所, 教授
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研究分担者 |
GHOTBI Nader 京都大学, 経済研究所, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | ケシ / ヘロイン / アフガニスタン / タジキスタン / 灌漑農業 / HIV / AIDS / アムダリア / 国際協力 |
研究概要 |
アフガニスタン社会は混迷の度を深め、主要換金生産物としてのケシ、ヘロインは高純度のせいもあって国際ルートを通じてヨーロッパ、アメリカを席捲しつつあり、我が国に浸透するのも時間の問題となっている。 カブールと北部アフガニスタンへ2回の現地調査を行った。後者は特にアムダリア沿岸のタジキスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタンに接する地域で、土壌、植物、水試料を採取分析し、周辺をビデオ撮影し、関係者への聞き取りを実施した。関係者のうち1名を日本に招待し、さらに詳しい討議を重ねた。同時に多くの国際研究機関、NPOとNGO、研究グループからケシ栽培、薬物生産、密輸、麻薬常用について情報を入手し、それらとわれわれの研究成果とを比較した。 麻薬の生産と密輸はアフガニスタンの開発に対する挑戦である。経済問題として、それは農地と労働を有益な用途から転換し、持続可能な開発の前途を閉ざすが、アフガニスタンの経済成長は、薬物生産と常用依存性を低下させるであろう。またそれは、麻薬常用に関し、社会問題と衛生問題および疾病に結びつく。 これらに対する戦略は、アフガニスタン政府および国際的支援組織が、麻薬の生産売買と格闘する長期的なコミットメントを要求する。 公開情報キャンペーンは、ケシの耕作および違法薬貿易の影響を縮小するための重要な役割を果たす。モルヒネおよびヘロイン生産と薬物依存、およびHIV感染症のヘロイン静注の関係を強調する必要がある。公開情報努力にはトレーニングおよび研究を含むべきである。 北部アフガニスタンはアムダリアを中心とする水資源に恵まれた地域である。この地に新しい技術を使った節水型灌漑農業を興し、雇用を確保し、米、豆、麦などの穀物と、薬用植物、果実、サフランやステビアなど輸出生産物を収穫することは、麻薬生産の停止に対する確実な保障となろう。
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