研究課題/領域番号 |
06F06069
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
有機化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
丸岡 啓二 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授
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研究分担者 |
王 永剛 京都大学, 大学院・理学研究科, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2007年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 環境対応 / 化学工学 |
研究概要 |
21世紀の有機化学では金属を用いない環境調和型不斉合成反応の開発とその実用化は一つ大きな課題である。従来の金属触媒は、有機物を変換するための優れた機能性物質であるが、一方で、高価であり、環境を汚染する-人体に影響がある一可能性がある。このため、製薬企業などでは、人体への影響を懸念し、金属触媒を用いた反応を簡単に用いることができないのが現状である。また、社会的にも、環境にやさしい化学合成というのが求められているが、金属触媒は必ずしもこれを満たさない。こういう背景から、我々は環境調和型有機合成を目指したキラル相間移動触媒の簡便な調製法の開発及びアルカロイドの合成への応用といった研究を行っている。 我々はビナフチル骨格を有するジブチルアンモニウムキラル相間移動触媒を用いて、ベンゾフェノンイミン誘導体への不斉アルキル化によって、2位に置換基を持つアジリジン、ピロリジン及びピペリジンへの不斉合成法(>98%ee)を確立した。一方、我々はビナフチル基本骨格を持ち、モルホリン骨格を有する新規なキラル相間移動触媒を開発し、これらの触媒を用いてグリシンのベンゾフェノンイミン誘導体によるα,β-不飽和ケトンへの不斉共役付加により高いエナンチオ選択性でピロリジジン及びインドリジジンへの合成法も確立した(93〜99%ee)。この合成法を活用して生理活性アルカロイド(9Z)-3-propylindolizidine及び(+)-monomorineの不斉合成にも成功した。
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