研究課題/領域番号 |
06F06080
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
機能物質化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佐々木 岳彦 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 准教授
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研究分担者 |
YANG Jinhu 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 外国人特別研究員
JINHU Yang 東京大学, 大学院新領域創成創成科学研究科, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2006 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2008年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2007年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2006年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 階層的構造 / 中空型コバルトナノ粒子 / XRD / TEM / 界面活性剤 / 面制御 / 菱形12面体 / 極性 / 中空型微粒子 / ナノロッド / セルフアセンブリー / バブルテンプレート / ナノ粒子 / 形状制御 / イオン液体 / SEM |
研究概要 |
CoOOHについて、階層的な構造的特徴をもつ中空型ナノ粒子の合成に成功した。更に、合成条件に、DMFを添加することによって、3価のコバルト水酸化物が合成された。コバルト水酸化物として、構造が報告され、また市販されているのは2価のものであり、3価の水酸化物は、構造の報告などはなされていない。これについては、XRDパターンからは、既存のコバルト酸化物、水酸化物とは異なるXRDパターンを示すこと、ラマン散乱からは水酸基の伸縮振動ピークが観測されること、TGAの測定による熱分解後にCo304に変化することが確認されたが、その際の重量減少からもCo(OH)3であることが確認された。更にSEM,TEMにより、これらの物質がナノベルトというべき特徴的な形状をしていることと、SAEDにより、ナノベルトが単結晶構造を示していることがわかった。 合成条件に更にアセトニトリルを加えることにより、コバルトの酸化が半分に抑えられ、生成物はスピネル構造を示すCo304となる。更に、生成する単結晶Co304ナノ粒子の形状が、界面活性剤の有無、種類によっても制御できることが見いだされた。カチオン性の界面活性剤であるCTAC、アニオン性の界面活性剤であるSDSのどちらを用いても、立方体型(ナノキューブ)のナノ結晶が生成する。この結晶は、(100)面が成長停止面となっている。更に、中性の界面活性剤Triton-X100を用いた場合には、単結晶で、球状のナノ結晶が生成する。これは、特定の結晶面が出ていないことを意味する。更に、界面活性剤を加えないで、極性有機溶媒であるアセトニトリルとDMFが入っているだけの場合においては、菱型12面体のナノ結晶が得られた。この構造は、(110)面と等価な結晶面で構成された多面体である。有機溶媒が界面活性剤として働くために弱い極性面である(110)面が安定化されたと考えられる。
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