研究課題/領域番号 |
06F06349
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
合成化学
|
研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
野村 琴広 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 准教授
|
研究分担者 |
ZHANG Wenjuan 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 外国人特別研究員
張 文娟 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 外国人特別研究員
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2008
|
研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
|
配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2008年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2007年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
|
キーワード | バナジウム / オレフィンメタセシス / アルキリデン錯体 / 配位・挿入反応 / アルキル錯体 / 配位子効果 / オレフィン重合 / 触媒設計 |
研究概要 |
本課題はオレフィンの精密重合を指向した高性能バナジウム錯体触媒の設計・合成とその特徴を生かした高分子機能材料の創製に関する。特に電子供与能の高いアダマンチル配位錯体に注目し、アニオン性配位子を有する錯体を各種合成し、オレフィンの配位重合やメタセシス反応に有効な高性能触媒の創製を目的としている。平成20年度の主な成果は以下の通りである。 各種アニオン性支持配位子(アリロキソ、ケチミド)を有するアダマンチル配位バナジウム(V)-ジクロロ錯体を合成・同定し、この錯体が使用する有機金属試薬により、エチレン重合触媒や環状オレフィンの開環メタセシス重合触媒としての機能を発揮することを明らかにした。さらにトリクロリド錯体と有機金属試薬との反応によりトリアルキル錯体の合成・同定に成功した。詳細に反応を検討した所、中性の電子供与配位子であるNHCの存在下、トリアルキル錯体を加熱することで、アルキルーアルキリデン錯体を合成・同定し、X線構造解析によりその構造決定にも成功した。一方で、アルキリデン錯体の合成には中性の電子供与性配位子の存在が必要不可欠で、非存在下で錯体を加熱すると、2核錯体を与えた。アリールイミド配位子を有するトリアルキル錯体からも、同様の反応によりアルキルーアルキリデン錯体が得られた。これら2つのアルキリデン錯体を用いると、助触媒なしで、ノルボルネンの開環メタセシス重合が進行した。 アダマンチルイミド配位子、及び非対称型のモノアニオン性キレート配位子であるアルコキソイミノピリジン配位子を有するバナジウムジクロロ錯体から、ジアルキル錯体の合成に成功した。
|