研究課題/領域番号 |
06F06574
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | (財)東京都医学研究機構 |
研究代表者 |
田中 啓二 (財)東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 参事研究員
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研究分担者 |
LAINE Aaron.M. (財)東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | オートファジー / タンパク質分解 / 幹細胞 / シグナル伝達 / MAPキナーゼ / 品質管理 / ユビキチン / 封入体 |
研究概要 |
オートファジー(自食作用)は、ダイナミックな膜形成(オートファゴソーム形成)によって細胞質成分を飲み込んだ後、リソソームと融合することによって内容物を消化する真核生物に保存された蛋白質分解システムである。ごく最近、所属する研究室では、発生工学的手法を用いて条件的にオートファジーが不能にすることができるマウス(Atg7^<Flox/Flox>)を作製し、肝臓におけるオートファジー不能マウスを作出した。その結果、オートファジーは栄養飢餓時のみならず定常(富栄養)状態においても恒常的に蛋白質分解を担っていることが判明した。そしてオートファジーを欠損させた肝細胞では、ユビキチン抗体陽性の異常蛋白質凝集体(封入体)が形成することを見出した。しかし、このユビキチン陽性の封入体をオートファジーが捕食して分解できるか否かは全く不明であった。そこで、オートファジーを欠損させ封入体が蓄積した初代培養肝細胞にAtg7遺伝子を組み込んだアデノウイルスを感染させて、Atg7を強制発現させると、オートファジーの回復と共に蓄積していたユビキチン陽性封入体が時間依存的に減少することが観察された。この結果、オートファジーが封入体の形成を阻止するように働くと共に形成された封入体も分解処理できることがはじめて判明した。またオートファジー依存性の選択的なタンパク質分解のシグナル伝達機構を解明する為に、MAPキナーゼ系シグナル仲介因子群の動態をオートファジーの有無の肝細胞で解析中である。
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