研究課題/領域番号 |
06F06576
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
応用ゲノム科学
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研究機関 | 独立行政法人農業生物資源研究所 |
研究代表者 |
川崎 信二 独立行政法人農業生物資源研究所, 植物科学研究領域・耐病性研究ユニット, 上級研究員
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研究分担者 |
RAMAN B. 独立行政法人農業生物資源研究所, 植物科学研究領域・耐病性研究ユニット, 外国人特別研究員
BABU Raman 独立行政法人農業生物資源研究所, 植物科学研究領域耐病性研究ユニット, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2007年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 劣性耐病抵抗性遺伝子 / 疑似病斑変異体 / いもち病抵抗性 / 耐病抵抗性 / 劣性抵抗性遺伝子 / イネいもち病 / 疑似病斑変異 / 精密マッピング / シグナル伝達 / 抑制因子 |
研究概要 |
植物の持つ病害抵抗性の大半を占める優性抵抗性は病原体の変異により容易に抵抗性の崩壊に至るのに対して、劣性の抵抗性に対してはこれを打破する病原菌の変異は極めて起こりにくいことが知られている。当初計画していたTos17のミュータントパネルからのいもち病抵抗性変異体の直接選抜にはかなりの時間を要することから、既知及び上記パネルから得られた疑似病斑系統の中で、いもち病に対する抵抗性を向上させる系統を選抜し、それらの原因遺伝子の単離を試みた。いもち病抵抗性が弱いとされるindica系統C039やKasalathとの交配後代での疑似病斑の分離を元に原因遺伝子の単離を行い、これまでにsp110、spl6の各系統に於いてゲノム上での原因遺伝子領域をそれぞれ50kbと60kbに絞り込み、その領域で見られる変異体に特異的な塩基・アミノ酸置換から原因遺伝子と考えられるものの同定に成功した。現在、これらの野生型遺伝子を変異体に導入して最終的な確認を行っている。これらの変異体においては、多くの耐病性関連の遺伝子群が強く発現誘導されていることが明らかとなり、植物の抵抗性発現の機構を解析する上で重要な知見をもたらすものと期待される。また、実用的にはこれらの変異体の原系統は他にも多くの劣悪変異を抱えていて、収量も極めて低いが交配後代から選抜された疑似病斑系統の中には日本晴やコシヒカリ並みの収量を示すものも見出されており、疑似病斑系統を他の変異から切り離すことにより、実用的ないもち病抵抗性変異系統の母本として用いられることが期待される。なおこの他に、spl5と対立遺伝子の関係にあると考えられる変異系統NF4050がミュータントパネルから見出され、これも50kbにまで絞り込まれたがこれについては原因遺伝子は現在検討中である。
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