研究課題/領域番号 |
06F06752
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小林 修 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授
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研究分担者 |
JURCIK Vaclav 東京大学, 大学院・理学系研究科, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2006 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2007年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2006年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | Lewis酸触媒 / 不斉アザDiels-Alder反応 / ニオブ / 付加環化反応 / イミン / Danishefskyジエン / 不斉アザディールス・アルダー反応 |
研究概要 |
含窒素化合物は、医薬品を始め農薬・重合体・機能性材料などに不可欠な化合物であり、その中には、窒素原子が不斉炭素に直接結合しているものが多数ある。その上、その立体配置が機能と密接に関連している例が多い。従って、不斉中心を持つ含窒素化合物の合成法の開発は極めて重要な研究課題である。この中でも最も重要な反応の一つにアザDiels-Alder反応がある。イミ'ンとジエンとのアザDiels-Alder反応は置換ピペリジン誘導体を構築する有用な手法の一つである。これまでに、本反応を立体選択的に促進する触媒系は数例報告されているものの何れも問題が残されており、より活性の高い触媒開発が必要であった。最近、当研究室ではニオブ(V)塩と多座配位BINOL誘導体から得られる新規Lewis酸触媒が、イミンやメソエポキシド、メソアジリジン等に対する立体選択的反応に有効であることを明らかにした。そこで現在、前述のニオブ触媒系を改良することによる高立体選択的アザDiels-Alder型反応の開発を目指して研究を行っている。 今年度は、ニオブ(V)アルコキシドと三座配位型BINOL誘導体とから調製される光学活性ニオブ触媒を用いて、イミンとDanishefskyジエンとのアザDiels-Alder反応の最適化を行ったところ、最高96%eeという極めて高い立体選択性で目的物が得られることを見いだした。本反応は芳香族アルデヒド由来のイミンのみならず、脂肪族アルデヒド由来のイミンに対しても高選択的に進行した。また、本反応を応用することにより、天然物プルカロイドである(+)-Anabasineの不斉全合成にも成功した。本手法は様々な光学活性ピペリジン誘導体の効率的合成法提供できると考えられる。
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