研究課題/領域番号 |
06F06802
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
土木材料・力学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田中 肇 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (60159019)
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研究分担者 |
GUEGAN Regis 東京大学, 生産技術研究所, 外国人特別研究員
REGIS Guegan 東京大学, 生産技術研究所, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2007年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | ソフトマター / 空間拘束 / ラマン分光 / ラメラ・スポンジ転移 / 二分子膜系 / 水の振動モード / 構造相転移 / ダイナミクス / 構造形成 / 秩序・無秩序転移 |
研究概要 |
ソフトマターとは、高分子・液晶・両親媒性分子といった、柔らかい凝縮系の総称である。このような系は、非常に大きい内部自由度を持ち、従来の物質にないユニークな物性を示し、学術的・工学的側面から、また、生体系めモデルとして、近年大きな注目集めている。これらの系は、しばしば相分離現象、相転移現象を示し、その内部目由度がどのような影響を及ぼすかについては、まだ明らかになっていない点も多い。本研究ではソフトマターを特徴付ける長さが通常の系に比べ大きいため、比較的巨視的な空間拘束でも強い閉じ込め効果が期待される点に注目し、空間拘束下における相転移現象に迫ることを目指す。 ソフトマターの一つである界面活性剤/水混合系を用いて研究を行った。この系では、界面活性剤が膜状めミセルを形成し、さらにその膜ミセルがラメラ、スポンジ構造といった高次階層構を形成する。これらの構造は温度・濃度などを変えることで相転移によって変化することが知られている。我々は、このラメラ・スポンジといった膜間の隙間に拘束された水の振る舞いに着目し、分子の振動モードなどを測定するラマン分光法を用いて研究を行った。我々は、水分子の振動スペクトルが高次階層である膜の構造相転移により変化が引き起こされることを発見した。これは、二次元液体である膜による極めて弱い空間拘束でも、それより十分強いと考えられる分子内の結合にも寄与し得るという極めて興味深い振舞いである。
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