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生物学的・毒性学的研究ツールとしての異種細胞を同時培養するマイクロ臓器デバイス

研究課題

研究課題/領域番号 06F06809
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分外国
研究分野 マイクロ・ナノデバイス
研究機関東京大学

研究代表者

酒井 康行  東京大学, 生産技術研究所, 教授

研究分担者 EVEOU Fanny  東京大学, 生産技術研究所, 外国人特別研究員
EVENOU Fanny  東京大学, 大学院・医学系研究科, 外国人特別研究員
研究期間 (年度) 2006 – 2008
研究課題ステータス 完了 (2008年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2008年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2007年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード肝細胞 / 酸素供給 / 三次元培養 / ポリジメティルシロキサン / 重層化 / 生物・生体工学 / 微細造形 / 臓器細胞 / ポリジメチルシロキサン
研究概要

本研究では,高酸素透過性かつ微細造形性に優れたポリジメティルシロキサン(PDMS)を用いて,細胞層を三次元的に培養しつつ背面から酸素を直接供給する培養基質表面を作成し,各種肝細胞の組織化と機能を検討した.これにより,細胞の三次元的な組織化と酸素・栄養素の供給とを静置培養にて簡便に両立する新たな肝細胞培養系の構築を目指した.
増殖が可能な分化型肝細胞株Hep G2の場合では,酸素直接供給プレート上で細胞は自発的に5-6層まで重層化増殖し,縦断面の組織学的観察から細胞は密な三次元構造と立方体状の形態をとっていることが示された.また,単位細胞当たりで通常プレートの約20倍以上という高いアルブミン分泌能が観測された.本細胞については三次元ピラー構造の影響は少なく,劇的な効果は酸素直接供給に専ら拠るものであった.以上の結果はTissue Engineering C誌に投稿し,査読意見に従って改訂中である.
一方成熟ラット肝細胞の場合には,三次元ピラー構造を持つ表面で酸素を直接供給することで,肝細胞が自発的に凝集体を形成し,三次元構造と高い機能とが観測された.三次元ピラー構造無しでは細胞は表面から容易に剥離した.また,酸素供給無しでは細胞は数日のうちに死に至った.
酸素消費速度が高い肝細胞の培養については,通常プレートでの培養では圧倒的に酸素不足に陥っていることが指摘されていたが,実際にその制限を取り除いた場合に,細胞がどのような挙動を取るかを観測した例は皆無であった.以上の結果は,スクリーニング目的のための肝細胞培養において,簡便かつ多検体処理に適しているマイクロプレートフォーマットで,各ウェル内に最小限の三次元組織体を容易に形成できることを示しており,肝細胞を用いたプレートアッセイの改善に関する寄与は大きい.

報告書

(2件)
  • 2008 実績報告書
  • 2007 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Liver Cells Culture on Three-dimensional Micropatterned Polydimethylsiloxane Surfaces2008

    • 著者名/発表者名
      F.Evenou, T.Fujii, Y.Sakai
    • 雑誌名

      Proceedings of the 6th World Congress on Alternatives & Animal Use in the Life Sciences

      ページ: 665-668

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] Spontaneous 3D organization and enhanced function of liver cells cultured onto 3D micro-structured PDMS surfaces under high oxygen supply2008

    • 著者名/発表者名
      F. Evenou, N. Yamamoto, J. Nada, T. Fujii, Y. Sakai
    • 学会等名
      Tissue Engineering and Regenerative Medicine International Society, North America Meeting 2008
    • 発表場所
      San Diego, USA
    • 年月日
      2008-11-09
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [学会発表] Liver Cells Culture on Three-dimensional Micropatterned Polydimethylsiloxane Surfaces2007

    • 著者名/発表者名
      F.Evenou, T.Fujii, Y.Sakai
    • 学会等名
      6th World Congress on Alternatives & Animal Use in the Life Sciences
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2007-08-23
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2007-04-01   更新日: 2024-03-26  

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