研究課題/領域番号 |
06J00087
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
応用昆虫学
|
研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
武内 亮 東京理科大学, 理工学部, 特別研究員PD
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | DNAポリメラーゼ / キイロショウジョウバエ / DNA修復 / REV3 / REV7 / AP endonuclease 1 / ショウジョウバエ / Recombination Repair Protein 1 |
研究概要 |
DNAポリメラーゼζ(Polζ)はDNAの損傷乗越え修復を担う酵素として、出芽酵母から単離された真核生物第6番目のDNAポリメラ〓である。Polζは触媒サブユニットのREV3とアクセサリーサブユニットであるREV7のヘテロ2量体から成り、これらの遺伝子は生物〓よく保存されている。発見当初Polζはエラープローンな損傷乗越え修復経路で機能していると考えられていたが、近年その他の様〓修復経路にも関わっていることが明らかとなりつつある。私はキイロショウジョウバエのPolζがヒトのApurinic/apyrimidinic(〓Endonuclease 1(APEI)のホモログであるRecombination Repair Protein 1(Rrp1)と相互作用することを見出した。このRrp1は〓と同様に脱塩基損傷(APサイト)を切断する活性を示すことから、PolζがAPサイトの修復に関わっている可能性が考えられる。そ〓まず、この相互作用が酵素活性に与える影響について精製したREV7とRrp1を用いて調べた。REV7はRrp1のAP endonuclease活性を促〓たが、3'exonuclease活性には影響がなかった。しかしながらAP endonuclease活性を十分に促進するためには、過剰量のREV7が必〓あった。そこでREV7の溶液中での状態を調べたところ、その多くが多量体を形成していることがわかった。ヒトのREV7は2量体を形〓他の蛋白質との相互作用を阻害することで、DNA修復経路を制御している可能性が報告されている。ハエのREV7も同様の機構のため〓量体を形成するのかもしれない。PolζとRrp1がin vivoで関わっている修復経路を推定するために、DNA損傷を誘導する薬剤で処理培養細胞を用いて、発現量の変化を調べた。主にAPサイトを誘導すると考えられているMMSや過酸化水素によって、REV3とREV7のmRNが増加した。この結果からもPolζがAPサイトの修復に関わっていることが示唆された。またREV3とREV7の発現は、紫外線やinterstrand cross-linkを誘導すると考えられているMitomycine Cによっても促進された。このことからPolζはAPサイトの修復以〓修復経路にも関わっている可能性が示唆された。
|