研究課題/領域番号 |
06J01229
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 東北大学 (2008) 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 (2006-2007) |
研究代表者 |
山崎 優一 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教
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研究期間 (年度) |
2006 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
2008年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2007年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2006年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 角度分解光電子分光 / 配向分子 / 内殻イオン化 / 分子軌道 / 運動量画像観測 |
研究概要 |
平成20年度は、昨年度から開始した非直線分子に対する分子座標系光電子角度分布(MF-PAD)測定と希ガスクラスターの内殻イオン化ダイナミクスの研究を引き続き推進した。昨年度に初めて成功したH_2OのMF-PADの観測を受け、同様に屈曲型分子である二酸化窒素(NO_2)を対象とした本格的な測定を行った。NO_2は内殻吸収スペクトルに形状共鳴バンドが観測されるなど、H_2Oとは全く異なった観点から光イオン化ダイナミクスの理解が得られると期待される。実際に、予備的な解析結果からは、形状共鳴バンド近傍のエネルギー領域においてはH_2Oと大きく異なったMF-PADを得ている。一方で、H_2Oの内殻光イオン化ダイナミクスの光電子回折による理解を深化させるべく、より高い光電子エネルギー(〜150eV)に対するMF-PADの測定を行い、データ解析を進め、所外の理論計算グループとの共同研究を開始した。並行して、希ガスクラスターの内殻イオン化ダイナミクスの研究を推進した。本年度は、多重同時計測運動量画像分光法による希ガスダイマー(Ne_2,Xe_2)の内殻吸収スペクトルの測定を試みた。さらに、初年度より計画していた4d巨大共鳴付近でのXe_2のMF-PAD測定を本格的に開始するため、光電子および低速Auger電子のマルチヒットに伴う検出器のデットタイムをほぼ無くすように六角形ディレーライン型二次元検出器を導入(検出器取り付けキットFT16-TP)し、いくつかのテスト測定を行いながら、解析プログラムの改良を行った。これにより、複数の低速電子を放出するイオン化過程に対しても、高精度なMF-PADの測定が可能となることが期待される。
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