研究課題/領域番号 |
06J01477
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
知覚情報処理・知能ロボティクス
|
研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
多田隈 理一郎 (駄本 理一郎) 独立行政法人産業技術総合研究所, 知能システム研究部門, 特別研究員(PD)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2008
|
研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
|
配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2008年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2007年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | ヒューマノイド / 人型ロボット / 遠隔臨場制御 / 触覚提示 / 触原色 |
研究概要 |
本年度は、産業技術総合研究所においてロボット制御用の触覚ディスプレイの改良を進め、それを装着した状態でロボットを操作できるマスタシステムの実験を、多くの被験者について行った。 具体的な実験としては、コンピュータ上のVR空間に人型ロボットの3次元CGによるシミュレータを構築し、ロボットの皮膚にバーチャルな触覚センサを配置して、その出力を触覚ディスプレイにより操作者の腕にフィードバックする遠隔臨場制御システムを用いて、2005年にMarc Ernst博士がNature誌で発表した、「人間の中枢神経系による視覚と触覚の情報処理が、ベイズ統計における最尤法に従う」ことを、有毛部皮膚を含めた腕全体でも成り立ち得ることを示すデータを得た。また、この実験をもとに、人間の有毛部皮膚における触覚の解像度を明らかにし、その解像度に基づくロボット体表面のセンサの最適な密度と、そのセンサの感じ取った力を人間の皮膚に再現するために必要な触覚ディスプレイの刺激子の解像度の最適値を求めた。 ただ、当該研究員は2008年11月から東京大学の特任講師として異動し、またマスタシステムの構築や、それを用いたVR空間でのマスタ・スレーブシステムによる人間の視触覚情報処理体系の解析に時間を費やしたために、ロボットに対するセンサの配置やロボットの制御自体はVR空間における物理シミュレーションに留まり、実環境におけるロボット用の新型触覚センサの開発を行うまでには至らなかった。そのため、現在東京大学で作製している数々の生物型ロボットに触覚を付与し、その触覚をロボット操作者の体表面にフィードバックして提示する研究を継続することで、本研究でやり残したことを随時完了させてゆく予定である。
|