研究課題/領域番号 |
06J02602
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
認知科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
森口 佑介 京都大学, 文学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 行動制御 / 心の理論 / 就学前児 / ヒト以外の行為者 / 実行機能 / 認知発達 / 社会的要因 |
研究概要 |
行動制御とは、ある目標に到達するために不適切な行動を抑制し、適切な行動を選択・実行する過程である。この能力は就学前に著しく発達することが知られている。近年の研究は、この能力が他者の心的状態を推測する能力(心の理論)と発達的に連関していることを示しているが、両者の関係がいかなる様相を呈するかについては明らかにしていない。研究初年度の平成18年度では、他者の行動や心的状態が子どもの行動制御に極めて強い影響を与えることを実験的に証明し、心の理論が行動制御の能力の発達に寄与している可能性を示した。研究2年目の平成19年度においては、さらなる証拠を集めることにより、この可能性について検討した。具体的には、ヒト以外の様々な行為者の行動が子どもの行動制御に影響を与えるか否かを検討した。使用した行為者は、ロボットやアンドロイド、貴学図形など多岐にわたった。このような検討を行ったところ、ロボットは子どもの行動制御にほとんど影響を与えなかった。アンドロイドや幾何学図形は子どもの行動制御に影響を与えたが、ヒトと比べるとその影響は著しく小さかった。これらの結果は、他者の行動が子どもの行動制御に影響を与えるとする初年度の成果を追認するとともに、子どもに影響を与えるのは、ヒトに限るという可能性も示した。これは、心の理論が行動制御の発達に寄与するという主張にもつながるのかもしれない。
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