研究課題/領域番号 |
06J03246
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
植物生理・分子
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
永野 惇 京都大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2008年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | ER body / 小胞体 / オルガネラ / ベータ・グルコシダーゼ / PYK10 / NAI2 / IMP1 / 定量解析 / ベータグルコシダーゼ / ジャカリン様レクチン / 集団遺伝学 / シロイヌナズナ / タイリングアレイ / メタボローム / 病害 / GDSLリパーゼ |
研究概要 |
シロイヌナズナの根に見られるオルガネラ"ER Body"の機能を明らかにするため、その構成たんぱく質であるPYK10ベータ・グルコシダーゼおよび関連タンパク質の解析を行った。共発現解析からPYK10と関連が深いと考えられるタンパク質としてNAI2を同定した。NAI2はER bodyに局在するタンパク質であること、これを欠損するとER bodyが作られなくなることを明らかにした。また、NAI2を欠く突然変異体においてはPYK10のmRNA蓄積量に野生型と変化がないが、タンパク質の蓄積量が減少することが分かった。さらにNAI2を欠く突然変異体においてPYK10タンパク質は小胞体のネットワークに拡散してしまうことを明らかにした。これらの結果からNAI2は小胞体内腔においてPYK10タンパク質を凝集させることでER body形成を起こしているタンパク質であると考えられ、またPYK10タンパク質はNAI2によって凝集させられることによってより安定になっていると考えられる。さらに我々は、ER bodyの形態制御機構を明らかにするため、ER body数・形態の定量解析システムを構築した。この定量解析システムによってER bodyが長くなる変異体と短くなる変異体を見出した。長くなる変異体の原因遺伝子を同定したところ、PYK10のアミノ酸置換変異が原因であることが分かった。また、短くなる変異体では膜タンパク質IMP1が欠損している。さらに一過的遺伝子発現や分画遠心法をもちいたタンパク質の局在解析から、IMP1はER body膜に局在するということがわかった。以上、述べたように、NAI2を介したER body形成の分子機構およびER body内容物PYK10・膜タンパク質IMP1によるER body形態の制御機構を明らかにした。
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