研究課題/領域番号 |
06J04446
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
脇田 大功 北海道大学, 大学院・医学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2008年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 癌免疫監視機構 / 原発腫瘍 / メチルコラントレン / CpGオリゴヌクレオチド / IFN-γ / Thl / 腫瘍免疫 / 細胞傷害性T細胞 / 制御性T細胞 |
研究概要 |
前年度までに、toll様受容体(TLR)-9のリガンドであるCpGオリゴヌクレオチド(CpG-ODN)を投与することで、メチルコラントレン誘発上皮性腫瘍の発生を抑制できること証明した。そこで、本年度は、CpG-ODNによる原発腫瘍に対する抗腫瘍効果の詳細な機序を解析した。まず、CpG-ODNによる免疫賦活効果を評価した結果、CpG-ODN投与群では対照群と比較し、IFN-γ産生能、細胞傷害能が著しく増加していた。そこで、癌免疫監視機構におけるIFN-γの重要性を上皮性腫瘍発癌モデルにて検討した。野生型マウス(WT)、IFN-γノックアウト(KO)マウスにMCAを皮内接種し、発癌率を比較したところ、IFN-γKOマウスではWTに比べ、上皮性腫瘍の発生頻度が増加したことから、上皮性腫瘍に対する癌免疫監視機構に、IFN-γが強く関与していることが示された。さらに、CpG-ODNによる原発腫瘍の発生抑制効果へのIFN-γの関与を同様に検討したところ、IFN-γKOマウスではCpG-ODNによる抗腫瘍効果がほとんど認められない結果を得た。これらの結果は、CpG-ODN投与によるIFN-γ産生の誘導が癌免疫監視機構の増強効果に非常に重要であることを示している。原発腫瘍に対する抗腫瘍効果を示した癌免疫療法の報告は非常に少なく、本研究はCpG-ODNによる癌ワクチン療法が原発腫瘍に対してIFN-γ依存的に抗腫瘍効果を示すことを証明した点て非常に有意な結果であるといえる。さらに、CpG-ODNと癌抗原タンパク質による癌ワクチン療法の臨床応用が開始されており、臨床での効果が期待される。
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