研究課題/領域番号 |
06J04501
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
応用昆虫学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
藤田 龍介 北海道大学, 大学院・農学院, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2008年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | バキュロウイルス / 哺乳動物細胞 / 核多角体病ウイルス / 転写 / 昆虫ウイルス / エピジェネティック制御 |
研究概要 |
本研究では昆虫病原ウイルスであるバキュロウイルスの哺乳動物細胞内における転写能について解析を行ってきた。これまでの研究により、本ウイルスの哺乳動物細胞内における転写はヒストン脱アセチル化により抑制されており、ウイルス遺伝子発現はヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害剤により促進することが明らかとなった。今年度の研究ではこの遺伝子発現抑制機構の誘導メカニズムおよびプロモーター認識における影響に焦点を当てて解析を行った。本ウイルス遺伝子のいくつかのプロモーターにおいて、昆虫・哺乳動物の両細胞間で転写開始点が変更されるという現象を見出し、ヒストンアセチル化との関連を調査したが、このプロモーター誤認識にヒストンアセチル化修飾は関与しないことが明らかとなった。また、哺乳動物細胞感染バキュロウイルスで見られるヒストン脱アセチル化を伴う遺伝子発現抑制にウイルスゲノム上のDNAメチル化が関与しているのではないかという仮説の基、ウイルス粒子中のゲノムDNAメチル化(ie-1プロモーター領域)を解析した。その結果、ie-1プロモーター上には全シトシンの5%程度にメチル化が観察されたが、哺乳動物でヒストン脱アセチル化を誘導すると報告されている高度メチル化は観察されなかった。一方、本ウイルスゲノム上には哺乳動物ゲノムには存在しない非CpG配列におけるメチル化も観察され、本ウイルスのDNAメチル化が哺乳動物細胞のDNAメチル化と大きく異なることが明らかとなった。
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