配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2008年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2007年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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研究概要 |
マグマの上昇中に起こる脱ガス率を決定することは,火山噴火の多様性の原因を解明するために重要である.これまでに,天然試料を用いた研究が行われてきたが,それらはマグマの変形や圧密など様々なプロセスを経た結果を表わしていて,マグマ上昇中の情報だけを引き出すことは原理的に難しい.一方で,マグマの上昇を模擬した実験から得られている結果は,地球化学的・地球物理学的な観測研究の結果と一致しない点が挙げられている.特に,マグマが脱ガスを開始する予想深度について不一致が見られる.これらの問題点を解決すべく,申請者はマグマが流動しているという事実に着目し,これまでほとんど検討されていないせん断応力下における気泡組織の進化に注目した. 過去2年間の実験,分析と考察の結果から,せん断変形によりマグマ中の気泡合体が促進され,それに伴いマグマの脱ガス率が上昇する可能性が示された.今年度は主に,浸透率の実測とその結果を用いた物理モデルの構築,そしてマグマの脱ガスと噴火様式の多様性の関係について考察した.まず浸透率の測定結果から,せん断変形により浸透率が2-4桁程度も上昇する可能性が見出された.そして,この結果を組み込んだ物理モデルからは,噴火様式を支配する要因の一つとして火道の形状(火道半径と長さ)が挙げられた.つまり,半径が大きく長さの短い火道ほど爆発的噴火になりやすく,半径が小さく長い火道では比較的穏やかな噴火になると予想される.これらの結果からは,噴火様式を予測する方法の一つとして,地球物理学的な方法などを用いて火道形状を計測する方法が提案される.
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