研究課題/領域番号 |
06J04952
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
認知科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
柴田 寛 東北大学, 大学院・文学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 受け渡し動作 / 適切さ評価 / 視点 / NIRS / fMRI / ミラーニューロンシステム / 下前頭回 / 前部帯状回 / 協同動作 / 適切動作 / ERP / N400 / かき混ぜ文 |
研究概要 |
本研究では、人間二者間の動作協同場面として物体の受け渡し動作に焦点をあてた。そして物体を手渡す側に対して受け取る側の動作が適切かどうかの判断をしているときの脳活動をNIRS (near-infrared spectroscopy)やfMRI (functional magnetic resonance imaging)を用いて調べる実験を行なった。 NIRSを用いた実験では、実験参加者が二人の人間によって行われる受け渡し動作を観察して、受け取り動作の適切さを判断しているときの脳活動を計測した。観察する視点(受け取り側もしくは手渡し側から撮影した映像の観察)と受け取り動作の適切さ(適切もしくは不適切な受け取り動作)を操作した。その結果、受け取り側の視点で適切な受け取り動作を観察しているときに下前頭回の賦活が見られた。 fMRIを用いた実験でも観察する視点と受け取り動作の適切さを操作した映像を提示して、受け取り動作の適切さを評価しているときの脳活動を測定した。その結果、受け取り側の視点で適切な受け取り動作を観察しているときは下前頭回や下頭頂小葉などが賦活して、一方で手渡し側の視点で不適切な受け取り動作を観察しているときは下前頭回や前部帯状回などが賦活した。 両実験とも受け取り側の視点で適切な受け取り動作を観察しているときはミラーニューロンシステムと関連すると推定されている脳領域(下前頭回や下頭頂小葉)の活動が見られた。また、fMRIを用いた実験からは手渡し側の視点で不適切な受け取り動作を観察しているときはミラーニューロンシステム関連部位に加え、エラーモニタリングと関連する脳領域(前部帯状回)の活動が見られた。これらの結果は協同動作の適切さを理解する処理が視点の違いによって異なることを示している。
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