研究課題/領域番号 |
06J06691
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
生物機能・バイオプロセス
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
伊野 浩介 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 組織工学 / 三次元組織構築 / 細胞パターニング / 磁性ナノ粒子 / 細胞培養法 / 血管新生 |
研究概要 |
本年度は、昨年度に引き続き、磁力を用いた細胞パターニング法についての研究を行った。細胞パターニングとは、細胞を目的の場所に配置させる技術の事であり、組織工学や細胞解析において有用な技術である。現在、開発されている細胞パターニング法は、高価な装置や煩雑な処理が必要である場合が多い。そのため、現在用いられている手法では、組織工学への応用が限られてしまう。したがって、組織工学では新たな細胞パターニング法の開発が求められている。 我々の研究室では、磁性ナノ粒子と磁力を用いた組織工学を提案.しており、新たな三次元組織構築法を開発している先この手法では、磁性ナノ粒子で磁気ラベルした細胞を磁力で目的の場所に配置させて、組織を構築している。本研究では、緻密な組織の構築を目指し、細胞をマイクロメートルオーダーでパターニングする技術の開発を行った。具体的には、デバイスの作製、磁気シミュレーションによる磁力の解析、パターニングした細胞のアッセイや組織構築に関する研究を行った。 デザインした毛細血管様組織を構築するために、非常に薄く直線状に加工した鉄製のデバイスを磁化して、直線状の細胞パターニングを行った。この技術を用.いて、マトリゲル上でヒト血管内皮細胞を直線状にパターニングして血管新生を誘導し、直線状にデザインした毛細血管組織を作製した。また、低接着性の培養皿上で細胞パターニングを行い、紐状組織の作製と回収を行った。これらの結果は、血管や腱、筋組織の構築に繋がる結果である。したがって1本研究では、組織工学において有用な手法を開発できたと考えられる。この他に、細胞をアレイ状に配置させる研究も行っており、毛細血管以外の組織構築9)可能性を示した。 このように、今年度の研究では複雑な毛細血管を含む組織構築に向けた技術を開発できた。
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