研究課題/領域番号 |
06J06859
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
電力工学・電気機器工学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
石栗 慎一 新潟大学, 自然科学系, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2007年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 高温超伝導 / 臨界電流 / 超伝導コイル / エネルギー / 磁界 / 超伝導マグネット / 高温超伝導コイル / 蓄積エネルギー / 中心磁界 |
研究概要 |
高温超伝導線材は高い臨界温度を有し、冷却コストの有利性を持つが、製造コストがいまだに高価なことが、高温超伝導線材を用いたアプリケーションの実用化・普及の妨げになっている。本研究では、そのアプリケーションのひとつである高温超伝導コイルについて、そのコストを下げるため、少ない使用線材で、より大きな蓄積エネルギー・中心磁界を発生できる高温超伝導コイルの開発を研究目的とした。そのためには、巻線されている高温超伝導線材の臨界電流(高温超伝導体に流し得る電流値で、これが大きいほど望ましい)の平均である高温超伝導コイルの臨界電流を向上させる必要がある。一般に、高温超伝導線材の臨界電流は、一定冷却温度では、印加される磁界強度と磁界印加角度に依存して減少する特性を持つ。コイル断面端部の線材においては、磁界強度と磁界角度が大きいため、この端部の線材の臨界電流が特に低い。そこで、この端部の線材の臨界電流を向上させることができれば、コイルの平均臨界電流も増加し、コイル性能を向上させることができる。 本研究では、コイル断面端部を多層に分離移動したコイルを考案および解析を行った。コイル端部を多層に分離移動することで、コイル端部の大きな磁界角度が緩和され、それに伴い、コイル平均臨界電流を増加させることができた。しかし、コイル端部を分離移動することで、その空隙を含めた実効的なコイル体積は増加する。そこで、分離移動するコイルの個数を変えて解析を行った。分離移動するコイルの個数を増やすと、その空隙を含めたコイルの実効的な体積は増加するが、総使用線材量は一定のままである。解析の結果、分離コイルの個数を8個にした場合に、実効体積あたりの蓄積エネルギーが最大となり、同じ使用線材を用いた矩形断面コイルに比べ、中心磁界を13%、蓄積エネルギーを43%、向上させるごとができることを確認することができた。
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