研究課題/領域番号 |
06J07445
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
機械力学・制御
|
研究機関 | 東京大学 (2008) 首都大学東京 (2006-2007) |
研究代表者 |
貝塚 勉 東京大学, 生産技術研究所, 特別研究員PD
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2008
|
研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
|
配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2008年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 振働 / 騒音 / 音響 / 機械力学 / 制御工学 / 能動制御 / スマート構造 / 振動 / アクティブ制御 |
研究概要 |
交付申請書に記載の通り、年度当初の目的は、構造と音響の連成系の運動方程式を固有値問題として解き、構造エネルギと音響エネルギの双方に対する直交因子(直交因子A)を求め、更に、これを昨年度までに別の方法(構造エネルギと音響エネルギの和を評価関数として設定し、その中に固有値問題を見出すというもの)によって導出した直交因子(直交因子B)と比較検討することであった。比較対象となる重要項目の一つは、モード・フィルタ(固有ベクトル)の特性である。直交因子Aのモード・フィルタは、構造振動と音圧を陽として定式化された運動方程式を基調として導出される為、振動の計測だけでなく、騒音の計測も前提とする。複数点の騒音を計測することは、空間を確保するという観点から、実用的に難しい。一方、直交因子Bのモード・フィルタは、構造振動を陽として定式化された評価関数を基調として導出される為、振動の計測だけを前提とすれば良い。そこで、直交因子Bに焦点を当て、研究を継続することとした。 昨年度、直交因子Bのモード・フィルタを用いた能動制御系を定式化した。また、これを矩形平板等の単純な構造物に適用して、その効果を数値解析し、振動と騒音の統合的制御の成就を確認した。本年度は、この制御系をより実際的な構造物に適用し、その実用性を検証することとした。適用対象としては、二重壁を取り上げた。二重壁は、重量を抑えつつ、遮音性能を高めるための構造である。しかし、二重壁の遮音性能は、周波数の低くなるにつれて劣化してしまう。そこで、多くの研究者が、二重壁に能動制御系を適用し、低周波数における遮音性の向上に取り組んでいる。ところが、振動と騒音の大小は、必ずしも比例しない、為、能動制御による騒音低減の副作用として、振動の増大を招きかねない。二重壁に直交因子Bのモード・フィルタを適用し、振働と騒音を統合的に制御することで、この問題を解決した。
|