研究課題/領域番号 |
06J08090
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
分析化学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
迎 文都子 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2008年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | DNAコンジュゲート / 光二量化反応 / 光化学ライゲーション / 遺伝子解析 / 質量分析 / アントラセン |
研究概要 |
本研究では、アントラセンの光二量化を利用したDNAの光化学ライゲーションを検討している。これまでにアントラセン-DNAコンジュゲートを合成し、鋳型DNA存在下、光照射によって光二量体が生成することを示した。さらに、アントラセンの置換位置を9位から1位および2位に変えることによって、二量化効率が飛躍的に向上した。また、鋳型DNA中の一塩基変異を反応効率の差として検出することができた。そこで、本年度はシグナル増幅反応へ向けた基礎検討、光可逆的なライゲーションの検討を行った。 【シグナル増幅反応へ向けた基礎検討】LCR(ligase chain reaction)のようにライゲーション反応を連鎖的に行い、遺伝情報を増幅することができれば、極微量のサンプルから遺伝子解析が可能である。そこで、大過剰のコンジュゲート存在下において、二本鎖の形成、ライゲーション、二本鎖の解離という温度サイクルを繰り返し、光二量体の増幅を試みた。鋳型DNAとコンジュゲートのモル比を1:50とし、温度サイクルを10サイクル行った。標的DNAがフルマッチである場合は、光二量体の増幅が見られた。しかし、鋳型DNAに一塩基変異が存在すると、光二量体の増幅は見られず、サンプル量が極微量である場合の遺伝子解析へ応用できる可能性を示した。 【光可逆的なライゲーションの検討】アクリジンはアントラセンのように360nm付近の光を照射することによって[4+4]光環化反応がおこる。生成した光二量体は窒素原子を含むため、アントラセンの光二量体よりも長波長領域に吸収を持ち、可逆的にライゲーションを行うことができると考えられる。そこで、アクリジン-DNAコンジュゲートを合成した。鋳型DNA存在下、366nmの光照射によって光二量体が生成し、312nmの光照射によって、もとのコンジュゲートに戻ることを示した。
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