研究課題/領域番号 |
06J08920
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
ナノ材料・ナノバイオサイエンス
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
藤金 正樹 大阪大学, 大学院工学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | ナノインデンテーション / 弾性率 / 硬度 / ポアッソン比 / 剪断応力 / 降伏応力 / ひずみ / 転位 |
研究概要 |
本研究の3つの主題、つまり「創生方法」・「制御方法」を確立する過程及び「特性評価」を行なう過程から、材料物理化学、特にナノテクノロジーサイエンスにおける新たな見識が与えられた。本研究によって示される新たな指針は、日増しに盛んになるナノテクノロジー分野の技術開発を1歩先へ(1桁下へ)進めるものであり、以下に要約する本研究の成果による世界への影響は計り知れない。 「創生」の主題では、様々なナノ構造材料の創生方法を確立した。特にW_<18>O_<49>ナノウィスカーは世界で最も低温かつ広域における合成に成功しておりエレクトロクロミック等の分野で工業的応用が期待される。 「制御」の主題では、SiO_2ナノボールを世界で最も広い面積に最密充填構造で、二次元に積層数を制御しながら配列させる技術を確立した。さらにナノインデンターのダイヤモンド圧子をX-Y方向に操作させる事により、群生しているナノウィスカーからナノロッド1本のみを抽出する技術をも確立した。 「特性評価」の主題では主に、単結晶ダイヤモンドを応用して精密に較正されたナノインデンターの圧子を用いて、単結晶バルク材料、薄膜材料、そしてナノ構造材料の機械的特性を評価した。 最後に本研究ではAFMを用いたサブナノインデンテーション技術を構築した。この技術はナノ構造材料に対するnN領域でのインデンテーションを可能とするものであり、世界に先駆けて剛体へのAFMインデンテーションを報告するものである。 以上のように本研究は、構造自体は可視化されているがその物性は未解明な部分が多いナノ構造材料の、真の物理特性を予測し具現化する過程を実証した。サブナノ領域における原子の準静的挙動を解明するその方法論は正に、現実の実験によるμmからnmへ向かってのアプローチと、計算機シミュレーションによるÅからnmへ向かってのアプローチの、両手法の架け橋となる極めて貴重な知見であった。
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