研究課題/領域番号 |
06J09193
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岩渕 真木子 大阪大学, 大学院・生命機能研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2008年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | Sox2遺伝子 / 発生生物学 / エンハンサー解析 / ノックアウトマウス / 神経板 / 細胞分化 / ニワトリ胚 / エンハンサー |
研究概要 |
Sox2遺伝子は、初期胚から神経系形成過程において発現される。その発現は、複数の時期・領域特異的な制御領域(エンハンサー)によって制御される。初期胚ではエンハンサーN-2が主な役割を果たし、その活性は胚盤葉上層から前部神経板へと引き継がれる。中枢神経系の原基である神経板が、どのようなしくみで胚盤葉上層から形成されるのか。この問題を明らかにするために、Sox2遺伝子の転写制御機構(エンハンサーN-2)を解析した。 前年度までに、エンハンサーN-2が、POUファミリーに属する因子とOTX2、そして当時未同定であった因子Xの協同的な作用によって活性化されることを示した。本年度は、この活性化機構が、胚発生の過程でどのように変化するのか解析を進めた。クラスVPOU因子が活性をもつES細胞や胚盤葉上層では、エンハンサーN-2の活性化はOTX2を必要としないこと、しかしクラスIII POU因子を発現する前部神経板ではOTX2依存性になることを見出した。胚の中でのこれらの因子の発現の遷移がよく対応することから、クラスVからクラスIIIへのPOU因子の切り換えが前部神経板の成立に重要であるというモデルを示した。このダイナミックな転写制御の切り換えの発見は、細胞分化における同じファミリーに属する転写因子のクラス間の切替えの重要性を示す。 さらに、因子Xが、これまで初期胚発生ではあまり注目されることのなかったZIC2/3であることを突き止め、ZIC、POU、OTX2因子の協同作用による、神経板形成期の発生制御機構を示した。
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