研究課題/領域番号 |
06J10141
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
飯塚 怜 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2008年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2007年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | シャペロニン / 構造変化 / 1分子蛍光イメージング / 古細菌 |
研究概要 |
バクテリア型及び真核細胞型シャペロニンが「どのようにタンパク質のフォールディングを介助しているか」を明らかにすることを目指し、下記のような研究を遂行した。 1.バクテリア型シャペロニンの分子機構解析 大腸菌のシャペロニンGroELが生理的条件下において、弾丸型複合体およびフットボール型複合体を同程度の割合で形成することを明らかにした。今日まで、GroELの機能は弾丸型複合体を通じて発揮されるとされてきた。今回の発見はこの定説を覆すものであり、GroELの機能発現機構モデルの改訂を迫る発見と言える。この成果はJournal of Biological Chemistry誌に掲載された。 2.真核細胞型シャペロニンの分子機構解析 超好熱性古細菌Thermococcus sp.strain KS-1(T.KS-1)由来シャペロニンの基質タンパク質を取り込む空洞部分の蓋構造(Helical protrusion)の開閉を(1)生化学的・構造学的に(2)1分子レベルで解析した。(1)T.KS-1シャペロニンサブユニットの連結変異体を用いた実験から、ATPにより各サブユニットで構造変化が起こった後、隣接したサブユニットのHelical protrusion間で相互作用することで空洞部分が閉じた構造へと転換することを見出した。この成果は、Journal of Biological Chemistry誌に発表した。(2)Helical protrusionの開閉を、結合させた蛍光色素の配向を検出することで可視化した。蛍光色素の配向は、励起に直線偏光を用い、その偏光を回転させ、蛍光強度の経時変化から決定した。この実験系において構造変化の観察事例を増やすことに成功し、蛍光色素の配向の差異から見積もられる角度変化は過去の研究結果と一致した。現在、この成果の論文発表の準備を進めている。
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