研究課題/領域番号 |
06J10456
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
石亀 晴道 東京大学, 医科学研究所, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | サイトカイン / 自己免疫疾患 / 細菌感染 / インターロイキン / アレルギー |
研究概要 |
最近、IL-17を産生するCD4+T細胞は、IFN一γを産生するTh1細胞でもIL-4を産生するTh2細胞でもない新たなT細胞サブセット(Th17)であることが分かり、このTh17細胞が自己免疫疾患や感染防御に重要な役割を果たしていることが明らかになってきた。さらに、IL-17ファミリーの中で最もIL-17と相同性の高いIL-17FもTh17細胞から産生され、炎症性疾患の発症に重要な役割を果たしていると考えられているが、生体内におけるIL-17Fの役割はほとんど分かっていない。本研究は、免疫応答におけるIL-17とIL-17Fの役割を明らかにすることを目的として、新たにIL-17F欠損、IL-17/IL-17F欠損マウスを作製し、T細胞依存性免疫応答や細菌感染の生体防御におけるIL-17AとIL-17Fの役割について解析した。遺伝子欠損マウスの解析から、IL-17FではなくIL-17が実験的自己免疫性脳脊髄炎や遅延型過敏症、接触型過敏症、1L-1レセプターアンタゴニスト欠損マウスに自然発症する自己免疫性関節炎といった炎症性疾患の発症に重要な因子であることを明らかにした。一方、マウス病原性大腸菌であるCitrobacter rodentium感染モデルにおいては、IL-17とIL-17Fのどちらもがβデフェンシンなどの抗菌ペプチドを介して生体防御に重要な役割を果たしていることを明らかにした。さらに、IL-17/IL-17F欠損マウスではIL-17欠損マウスやIL-17F欠損マウスに比べ、SPF環境下において日和見感染菌であるStaphylococcus aureusに易感受性になっていることが分かった。本研究により、免疫応答においてIL-17とIL-17Fは機能的特異性や重複性を有しており、炎症性疾患や感染防御に重要な役割を果たしていることが明らかとなった。
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