研究課題/領域番号 |
06J10902
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
林産科学・木質工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
斎藤 継之 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | TEMPO触媒酸化 / セルロース / キチン / ナノファイバー / TEMPO / 湿潤紙力 |
研究概要 |
本研究は、TEMPO触媒酸化という環境負荷の低い水系の化学改質法を用いて、バイオマスの主成分であるセルロースの固体表面を改質し、循環型社会の構築に向けた新たな高機能セルロース材料へと応用展開を進めることを目的とした。 木材やコットン等を由来とするセルロースを、TEMPO触媒酸化によって表面改質し、ミキサーや超音波ホモジナイザー等を用いて水中で微細化することにより、直径4nm程度の高結晶性ナノファイバーの透明水分散液を調製する.ことに成功したため、本年度はこのTEMP0触媒酸化セルロースナノファイバーの調製に関して詳細な検討を行い、ナノファイバー化するための必要条件を見出した。さらに研究を進めたところ、この条件で調製されたナノファイバーの表面には、高密度かつ規則的にカルボキシル基が導入されていることが分かった。これらの成果に基づいて、蟹やイカ等を由来とするキチンのナノファイバー化にも成功し、セルロースに限らない結晶性多糖類の表面改質とナノファイバー化に関して全体像をまとめることができた。以上の成果について、学術雑誌(「Biomacromolecules」にて2報)や関連学会(5件、内1件は最優秀ポスター賞を受賞)にて発表することが出来た。また、これまでの一連の成果を評価されて東京大学総長賞を受けた。現在、これらの新規バイオナノファイバー材料を用いて、循環型社会の構築に向けたカーボンニュートラルな高機能部材の開発を進めている。
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