研究課題/領域番号 |
06J11149
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
市原 秀紀 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC2)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 有機ナノワイヤ / 陽極酸化アルミナ / ポリフッ化ビニリデン / 導電率測定 / 微細電極 / 導電性高分子 / テンプレート法 / ナノファイバ / 電界効果トランジスタ |
研究概要 |
前年度に行った陽極酸化によるテンプレートは、アスペクト比が小さく、また陽極酸化処理中に急激な電圧上昇を伴ったブレイクダウンを起こしてしまったため、更に条件を改定し、-10℃程度の低温環境で過剰な電圧を賭けることで100倍以上のアスペクト比を持つテンプレートを作製した。 ポリマー支持構造による2層構造は、前例となる研究もあり、扱いやすく結晶化によって内部の分子の結晶構造にも良好な影響を与えるとされるポリフッ化ビニリデン(PVdF)を用いた。二層構造の作禦を試みたが、従前より試みていた2段階でのテンプレートへの注入ではうまく行かず、共溶液にしての注入ではテンプレートの孔径が小さかったり、テンプレート中での相分離が上手くいかなかった。実際に作製されても、他の研究例にもあるように外壁となるPVdFの厚みが20〜30nmとなるため、電荷の注入に困難が生じることが考えられる。 このような問題に対して外壁となるPVdFの絶縁性を改善すべく、アルカリ中での脱フッ酸反応を行った。この処理により、PVdFからHF分子が抜け、ポリアセチレン類似構造が形成することが知られている。前年度成果にもあるように、導電性高分子などの比較的小さな分子は、陽極酸化アルミナテンプレート中でのナノワイヤ化でも長軸の構造を作り難いことで知られているが、PVdFは元々の分子量が大きく、数μmに達するため、それに対応した長さの構造が電子顕微鏡や光学顕微鏡で形成された。また、赤外光吸収分光かちも、炭素-炭素間の二重結合、三重結合に起因するピークが確認された。導電率と合わせた成果をまとめ、現在論文を投稿する準備をしている。
|