研究課題/領域番号 |
06J11381
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
阿部 大介 東京大学, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2008年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 不安定核 / 平均場近似 / テンソル力 / 原子核構造 |
研究概要 |
本研究では、平均場近似を用いて、原子核構造に与えるテンソル力の効果を、核図表の広い範囲に渡って、特に不安定核領域において、系統的に研究することを目的としている。本年度においては、そのテンソル力の効果が顕著に現れるいくつかの現象について考察し、また強いアイソスピン依存性を持たせたスピン・軌道力についても同時に考察することで、より精緻な結果が得られる平均場計算を目指した。 まず、テンソル力についてだが、従来の平均場モデルを拡張しテンソル力を含めるように拡張している。テンソル力の効果は強いために、従来のモデルに摂動論的な修正では不十分で、新たにパラメータを大幅に調整した。このパラメータを利用して調べてみると、テンソル力の影響により原子核構造に変化がおきることを、これまでの研究で明らかにしてきた。 さらに、このテンソル力に加えて、有限レンジのスピン・軌道力を導入している。これまで平均場計算で使われているスピン・軌道力はゼロレンジの形式であるために、アイソスピン依存性に柔軟性がなく、Ca(カルシウム)やPb(鉛)の平均二乗半径の変化(アイソトープシフト)を説明不可能であると問題点があった。より現実に即した形式である有限レンジ型のスピン・軌道力を導入することで、CaやPbのアイソープシフトが実験値に近い値を再現することが可能であることも、本研究では明らかにした。
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