研究課題/領域番号 |
06J11570
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鶴見 太郎 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員DC1
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研究期間 (年度) |
2006 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2008年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2007年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2006年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | 歴史社会学 / ナショナリズム / シオニズム / ロシア帝国 / ソヴィエト連邦 / ユダヤ史 / 国際研究者交流 / イスラエル:パレスチナ:ロシア / ソヴィエ下連邦 / ソビエト連邦 |
研究概要 |
今年度は、5月にニューヨーク大学で開かれた国際学会で研究成果を発表するとともに、YIVO(イディッシュ科学)研究所にて関係資料を収集した。全体にわたってそこで集めた資料と前年度集めた資料の分析に本格的にあたり、以下の成果を出した。 1)ロシア帝国におけるシオニズムに関して、それがいかなる国際秩序を描いていたかを析出した。具体的にはとしては、下記の研究論文(1つ目)と共著書して結実した。 2)昨年度に収集した『ラスヴェト』誌をさらに分析を進めた結果、そこで議論されていたシオニズムの特質に関して新たな側面を発見することができた。すなわち、そこにおいて、ユダヤ人の定義、本質、内容等に関してほとんど議論されていない一方で、社会経済的な問題が議論されていたということである。1つに、このシオニズムが、世俗化を背景として伝統的なユダヤ教の求心力が低下することが予測された中で、ユダヤ人を取り巻く社会経済的な構造の変化によって出現することとなったユダヤ人大衆の問題をその中心に据えていたということがこれには関わっている。しかし、他方で、本質について不問に付したまま、社会経済的な条件さえ整えばユダヤ人がユダヤ人としてとどまり続けるとする信憑、すなわち、家族的な紐帯としてユダヤ人意識が確固として存在しているはず他とする想定は、ナショナリズムとしてのシオニズムの特質として挙げることができるのである。こうした点については、現在投稿論文を準備中である。
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