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近代日本音楽におけるメディアと子どもに関する歴史社会的研究

研究課題

研究課題/領域番号 06J11698
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 社会学
研究機関東京大学

研究代表者

周東 美材  東京大学, 大学院・学際情報学府, 特別研究員(DC1)

研究期間 (年度) 2006 – 2008
研究課題ステータス 完了 (2008年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2008年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2007年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2006年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワード童謡 / メディア論 / 家庭 / 音楽史 / 基礎資料 / 高校野球(甲子園) / 歌謡曲 / ポピュラー音楽研究 / 歴史社会学 / 複製技術 / メディア / 聴覚文化 / 近代日本音楽史 / ポピュラー音楽 / 子ども / 聴覚文化研究
研究概要

本年度は、「童謡のメディア論--2雑誌『赤い鳥』における「声」の重層と再編」『社会学評論』234号(日本社会学会)の発表を中心として、本研究がこれまで主たる研究課題としてきた近代日本における童謡とメディアに関する歴史社会学的研究の実証的・理論的研究のまとめを行った。本論文では童謡における「声」と「文字」の文化の重なりを考察しながら、「文字」が作り出す「声」の文化のありようや、複製技術時代における音楽文化のありようについての提言を行ったものである。また、「鳴り響く家庭空間--1910-20年代日本における家庭音楽の言説」『年報社会学論集』21号(関東社会学会)では、蓄音機やレコードが音楽のメディアとして「家庭」という空間に浸透していくプロセスについて、それらのメディアが普及する以前の言説、とりわけ音楽雑誌における「家庭音楽」を取り上げて論じた。言説の内容や担い手、言及される音楽ジャンルの変化をたどりながら、レコード普及の言説といかなる関係を結び、接合していったのかを考察した。いずれの論文も研究課題である近代日本の音楽の歴史におけるメディアと子どもの関わりを論じたものであり、メディアによる音楽文化の再編を論じた点に特に独自性がある。ここで言う音楽文化の再編とは、「音楽」概念の再定義と、音楽の制作・流通・受容をめぐるシステムの再編制である。また、本年度は、高校野球における応援演奏に関する研究にも考察の範囲を広げた。いわゆる「夏の甲子園」を取り上げつつ、ブラスバンドによって演奏されている楽曲について論じたものである。甲子園における音楽レパートリーにはいかなるものがあるのか、そのレパートリーはいかなる仕組みによって生み出されているのかを考察した。これまで本研究では、主にメディア技術の変化による制度やシステムの再編を論じ、音楽内容の変化は付随的な変化として位置付けようとする傾向あったが、むしろこの論考では音楽テクストの変容を中心に考察し、音楽テクストをめぐって展開される媒介作用(メディエーション)の一様態を考究した。上記の各論文とも社会学のみならず、音楽学やポピュラー音楽研究に対し社会学の立場から一石を投じるものでもある。

報告書

(3件)
  • 2008 実績報告書
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 鳴り響く家庭空間-1910-20年代日本における家庭音楽の言説2008

    • 著者名/発表者名
      周東美材
    • 雑誌名

      年報社会学論集 21

      ページ: 95-106

    • NAID

      130002147589

    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 童謡のメディア論-雑誌『赤い鳥』における「声」の重層と再編2008

    • 著者名/発表者名
      周東美材
    • 雑誌名

      社会学評論 234

      ページ: 262-280

    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 音楽の<リ>サイクル-「甲子園」を読み直す2008

    • 著者名/発表者名
      周東美材
    • 雑誌名

      拡散する音楽文化をどうとらえるか勁草書房

      ページ: 199-234

    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [雑誌論文] 教育空間における新たなメディア実践の成立-「兒童劇を兒童に演ぜしめる事の可否」に関する歴史社会学的考察2008

    • 著者名/発表者名
      周東 美材
    • 雑誌名

      東京大学大学院情報学環紀要情報学研究 74

      ページ: 41-55

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 「令嬢」は歌う-童謡にみる歌声とメディアの地層2008

    • 著者名/発表者名
      周東 美材
    • 雑誌名

      思想 1009

      ページ: 63-86

    • NAID

      40015976415

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [雑誌論文] 子ども向け文芸運動の産業化-童謡レコードを事例として2007

    • 著者名/発表者名
      周東 美材
    • 雑誌名

      東京大学大学院情報学環紀要情報学研究 72

      ページ: 65-81

    • NAID

      110006279831

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 子ども向け文芸運動の産業化-童謡レコードを事例として2007

    • 著者名/発表者名
      周東美材
    • 雑誌名

      東京大学大学院情報学環紀要情報学研究 72(印刷中)

    • NAID

      110006279831

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [学会発表] ポピュラー音楽の受容と再生-甲子園における応援演奏を手がかりに2008

    • 著者名/発表者名
      周東美材
    • 学会等名
      日本ポピュラー音楽学会第20回大会
    • 発表場所
      成城大学
    • 年月日
      2008-11-30
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [学会発表] 録音産業の成立と印刷技術に関するメディア論的考察2007

    • 著者名/発表者名
      周東 美材
    • 学会等名
      関東社会学会
    • 発表場所
      筑波大学
    • 年月日
      2007-06-17
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [図書] 路上のエスノグラフィ-ちんどん屋からグラフィティまで2007

    • 著者名/発表者名
      周東美材
    • 総ページ数
      36
    • 出版者
      せりか書房
    • 関連する報告書
      2006 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2024-03-26  

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