配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2009年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2008年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2007年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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研究概要 |
本年度計画に沿って以下の研究を実施した。1つ目の研究課題である「エンドサイトーシスにおけるクラスリン被覆小胞とエンドソームの会合過程のリアルタイム解析」については、アクチンケーブルを介したクラスリン被覆小胞の輸送機構の解析を行なった。アクチンケーブルを介したクラスリン被覆小胞の輸送を制御している蛋白質を同定するために、エンドサイトーシス関連蛋白質、およびエンドソーム関連蛋白質をコードする、約300種類の遺伝子欠損変異体を作成した。これらの変異体を用いて、まずアクチンケーブルの動態に異常の見られる変異体をスクリーニングした結果、CAP1, CAP2, SAC6の遺伝子欠損変異体でいおいて、アクチンケーブルの異常が認められた。これらの中で、SAC6変異体において、クラスリン被覆小胞のエンドソームへの輸送効率が著しく低下していることが分かった。また、アクチンケーブルの重合因子であるForminの酵母ホモログであるBnilpのCAP1, CAP2, SAC6変異体における局在の解析を行い、これらの変異体においてBnilpの局在が変化していることを明らかにした。2つ目の研究課題である、「初期エンドソームのエンドサイトーシス部位への移動の分子メカニズムの解析」については、今回、初期エンドソームを特異的に標識するマーカーの作製を試みた。データーベース検索の結果より20種類程度のエンドソーム局在タンパク質を選び、それらにGFPを付加して発現させ、その共局を調べた。この結果、酵母Rab5ホモログであるYpt51pが一部、初期エンドソームに局在することを明らかにした。また、アクチン重合阻害剤で処理した細胞において、Ypt51-GFPで標識したエンドソームの移動速度が低下することを見出した。
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