研究課題/領域番号 |
06J52622
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岡田 拓三 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | Q-ファノ多様体 / 重み付き超曲面 / 有理性問題 / 双有理的非有界性 / 代数幾何 / ファノ多様体 / 有理連結多様体 / 高次元代数多様体 |
研究概要 |
1.非有理的な重み付き超曲面について:重み付き超曲面が、その重みと次数に対する所定の数値的条件をみたすとき、線織的でないことを示した。これにより、(1)高々端末特異点しかもたない非有理的な3次元Q-ファノ多様体の例を12個と、(2)4次元以上の任意次元において、高々ログ端末的特異点しかもたいない非有理的なQ-ファノ多様体の数多く(次元を止めて無限個)の例、を構成した。(1)の例については、異なる手法により、すべて非有理的であることが以前に知られている。以上の結果については、現在論文を投稿中である。この研究で得られた例の中にまだまだ興味深い対象があることも期待できるので、今後の課題の一つとして取り組んでいきたいと考えている。 2.Q-ファノ多様体の双有理的非有界性について:もう一つの成果は、高々ログ端末特異点しかもたず、ピカール数が1であるようなn次元Q-ファノ多様体の族(ここではQF_nと表すことにする)の双有理的非有界性についての研究に関するものである。これは3次元においては知られている結果であるが、その(J.Linによる)証明はサルキソフプログラム等、現在のところ3次元特有の理論を基礎としているため高次元化にはやや難がある。私は、上述の(2)で得られた例を利用することにより、nが6以上の場合にQF_nが双有理的に非有界であることを示した。証明は、次元に強く依存するテクニックを用いない。当面の課題として、残るn=4と5の場合に証明を完成させることを考えている。
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