研究課題/領域番号 |
07041065
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 学術調査 |
研究分野 |
経済政策(含経済事情)
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
森澤 恵子 大阪市立大学, 経済研究所, 教授 (60137180)
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研究分担者 |
榎本 里司 大阪市立大学, 経済研究所, 助教授 (80221117)
TECSON Gwend フィリピン大学, 経済学部, 教授
TECSON Gwendolyn R. UNIVERSITY OF THE PHILIPPINES,SCHOOL OF ECONOMICS,PROFESSOR
TECSON G. R フィリピン大学, 経済学部, 教授
TECSON G.R. フィリピン大学, 経済学部, 教授
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1997年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1995年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | サポ-ティング産業 / フィリピン / 下請生産 / 部品調達 / ローカルコンテント / 技術形成 / 家電産業 / エレクトロニクス産業 / ローカルコンテスト / 経済自由化 / AFTA |
研究概要 |
平成7年度から平成9年度の3年間の現地調査によって、フィリピンの電気・電子産業の主要なアセンブリーメーカーとその下請けメーカー(フィリピン系、日系、アジアNIEs系企業)の企業調査を行った。調査によって得た知見は、1.フィリピンの電気・電子産業の主要なもは、家電産業、半導体産業、コンピューター周辺機器産業、その他のエレクトロニクス産業であるが、各産業によって、現地資本の参加度、支配的な多国籍企業の国籍に相違がある。家電産業は日系多国籍企業が支配的であるが、現地資本の参加度も比較的高い。半導体産業は、米系が支配的であり、コンピューター周辺機器は日系、台湾系が支配的である。2.これら3つの産業の中で、半導体産業が最もローカルコンテントが低い。コンピューター周辺機器は、ローカルコンテントを高めつつあるが、現地サプライヤーからの調達は圧倒的に日系からが多い。3.家電産業の場合、ローカルコンテントの高い品目もあるが、主要コンポウネンツは輸入である。フィリピン系サプライヤーからは、プラスティック成型品やメタルプレス品を調達している。4.フィリピン系サプライヤーは、アセンブリーメーカーの増加にもかかわらず、精密な部品を供給できず、この産業全体の急速な増大に比例して成長していない。その主な理由は技術力と資金力の欠如である。5.サポ-ティング産業における技術移転は、アセンブリーメーカーからと、日系・アジアNIES系サプライヤーからの2つルートが考えられる。各産業によって、移転ルートに各々の特徴がある。ただ共通しているのは、精密・ハイテクな製品になるに従って、技術移転の障壁が高い。6.フィリピン人技術者、技能者の育成が技術移転、技術形成の中核となるが、これは企業レベルでの努力とともに、技術者・技能者教育という形での公的サポートが必要な領域である。経済社会システムの相違があるため、日本での経験を直接フィリピンに持ち込んでも、十分な成果はえられない。
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