研究課題/領域番号 |
07044016
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究分野 |
考古学(含先史学)
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研究機関 | 東京国立文化財研究所 |
研究代表者 |
宮本 長二郎 東京国立文化財研究所, 国際文化財保存修復協力センター, センター長 (60261252)
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研究分担者 |
李 最雄 中国敦煌研究院保護研究所, 所長
朽津 信明 東京国立文化財研究所, 国際文化財保存修復協力センター, 研究員 (90015248)
松本 修自 東京国立文化財研究所, 国際文化財保存修復協力センター, 室長 (80099960)
西浦 忠輝 東京国立文化財研究所, 国際文化財保存修復協力センター, 室長 (20099922)
増田 勝彦 東京国立文化財研究所, 修復技術部, 部長 (40099924)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
1997年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1996年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 中国 / 砂漠地帯 / 文化財保存 / 敦煌黄高窟 / 壁画保存 / 修復技術 / 敦煌莫高窟 / 修復技料 / 修復材料 |
研究概要 |
敦煌莫高窟の岩体壁画彩塑像の劣化状態を詳細に記録するため、足場を設置することなく、高所を調査、撮影するための装置を開発して現地に設置すると共に、53窟の全壁面を対象として、測量専用カメラによる精密写真測量を行い、図面を作成した。一部の彩色については、測色と粒度に機器分析を加えた、当初色調の再現の実験を行った。 泥下地の強化および壁画、彩塑像の彩色の修復材料として合成樹脂の現地実験の中で莫高窟で20年以上行われている修復方法の調査を行い、ビデオ記録を作成するとともに、現地で泥下地の再現実験を行い、合成樹脂による泥壁の接着改良、強度補強等の試験をした。53窟北壁下部の岩盤露出部でも実験した。それらを併せて検討した結果、土壌の性質が合成樹脂以上に、修復後の効果に関係があることが明らかになった。そのため、敦煌研究院が採取した土壁試料の空隙率、粒度分布、鉱物組成、液性限界、塑性限界、透水性、透気性についての測定した結果、我が国の通常の土と比較して、液性限界、塑性限界が共に低く、塑性指数も著しく低いことが判明した。合成樹脂は非常に低濃度で処置するもので、樹脂の種類による強度差は顕著に見られなかった。むしろ、作業性に関与すると思われる。ただ、より安定性の良い樹脂や浸透性の改善が選択できると思われる。 また、今後の研究交流のために、壁画の保存修復に関連用語集の作成を、日中英3カ国語で編成した。
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