研究課題/領域番号 |
07044099
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究機関 | 高エネルギー物理学研究所 |
研究代表者 |
松田 武 高エネルギー物理学研究所, 物理研究部, 助教授 (10029564)
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研究分担者 |
YPSILANTS T. College de France, 教授
WEILHAMMER P CERN, 主任研究員
RYBICKI K. クラコフINP, 教授
宮野 和政 新潟大学, 理学部, 教授 (10011529)
福永 力 東京都立大学, 教養部, 助教授 (00189961)
広瀬 立成 東京都立大学, 理学部, 教授 (70087162)
長島 順清 大阪大学, 理学部, 教授 (90044768)
住吉 孝行 高エネルギー物理学研究所, 物理研究部, 助教授 (30154628)
池田 博一 高エネルギー物理学研究所, 物理研究部, 助教授 (10132680)
高崎 史彦 高エネルギー物理学研究所, 物理研究部, 教授 (70011749)
YPSILANTIS T College de France, 教授
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
1996年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1995年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | B-factory / Vertex detector / Silicon strip detector / Preamplifier ULSI / Radiation hardness / Ring image Cherenkov counter / Pavticle identification / Silica aerogel / Bファクトリー / バ-テックス検出器 / シリコン・ストリップ検出器 / 増幅器VLSI / 放射線耐性 / リング・イメージ・チェレンコフ検出器 / 粒子識別 / シリカ・アエロジェル / 低雑音CMOSアンプ / VLSI / RICH / CsIホトカソード |
研究概要 |
KEK・Bファクトリー用シリコン・バ-テックス検出器(SVD)の建設 (1)KEK・Bファクトリーの有限角ビーム衝突による衝突点設計に対応するシリコン・バ-テックス検出器(SVD)を設計を完了し建設を進めている。SVDは複数の両面シリコン・ストリップ検出器(DSSD)と増幅器LSIを搭載する両端の読み出し部分からなるサブ・レ-ヤ-2枚をスーパーレ-ヤ-とし、各8枚の内層及び外層スーパーレ-ヤ-を円筒状に組み上げた構造である。 (2)広ピッチのnストリップ構造を持つDSSDプロトタイプについて予定の電荷収集効率と位置分解能を得た。この結果に基づき、新設計の外層及び内層スーパーレ-ヤ-用DSSDの製造を開始した。 (3)平成7年度までに開発されたプレアンプVLSI(SMAASHチップ)5個をACFバンプ・ボンディングによって両面シリコン基板(LSIボード)上にマルチ・チップ実装し、これにプロトタイプDSSDを接続しプロトタイプ・データ・スキャナーでデータを読み出すシステム試験を行った。その結果読み出し機能は正常に作動しているが、プレアンプのリセットに起因する出力オフセットが大きく、またSMAASHチップ内のディジタル回路とLSIボード上のアナログ信号の干渉が見られた。オフセットの原因はLSIボード上のグランド及び電源ラインの抵抗値が高すぎるっためと考えられるので、これらのラインを5ミクロン厚の金レ-ヤ-で強化する変更を行う。ディジタル-アナログ干渉については、SMAASHチップとLSIボードにより完全なアルミシールド・レ-ヤ-を追加することにより低減することが出来る。これらの対策を取ったSMAASHチップとLSIボードでの試験は平成9年4-6月を目標として進めている。 (4)SMAASHチップの放射線耐性を測定した。通常の使用に耐える限度は概ね同種のCMOS回路の標準値(約40krad)である。放射線耐性を高める方法として、(a)ラビッド・サーマル・ナイトライゼーション(RTN)酸化膜による改良、(b)微細(0.8-0.6ミクロン・プロセス)低温プロセスによるチップ製造(以上国内)、(c)国外の耐放射線プロセス(DMILLプロセス等)によるチップ製造の試験・検討を進めている。 (5)SVDデータ収集用モジュール(ADC及びCPUを搭載するデータ・スキャナー、VMEスレープ・メモリー・モジュール、DMAマスター・モジュールなど)の組み合わせ試験を行い、最終設計及び量産の準備を進めている。 (6)クラコフINPにおいてXlinkチップを搭載するSVDトリガー・ボードのプロトタイプを製作し、基本動作の確認を行った。今後(平成9-10年度)若干の機能の追加を行い量産を行う。 (7)サプ・レ-ヤ-の半自動製作治具(位置調製とバンプ・ボンディング)とスーパーレ-ヤ-の製作治具の製作を完了し、ダミ-・シリコン部品によるスーパーレ-ヤ-の製作手順と製作精度の確認を行っている。実機スーパーレ-ヤ-の製作は1997年6月より開始する予定である。 (8)詳細な検出器シュミレーション、粒子トラック再構成プログラムなどSVD用ソフトウエアーの準備を進めている。クラコフINPにおいてSVDアライメント・プログラムの開発を進めている。またビームバックグランド・シュミレーション・プログラムを用いてSVDへの放射線ド-ズ量の最適化を進めている。 速いリング・イメージチェレンコフ検出器(F-RICH)の開発 (1)新しいタイプのポジション・センシティブな光検出器として、ハイブリッド・フォト・ダイオード(HPD)の開発を進めた。HPDは真空中でフォト・カソードとピクセル化されたシリコン検出器を組み合わせた検出器であって可視光領域でも高い検出効率を持つ。 (2)HPDと組み合わせて使用する目的で屈折率が小さく透明度が高く、吸水性が無く取り扱いがシリカ・アエロジェルを開発した。 (3)上記HPDにチェレンコフ光放射物質として(2)のシリカ・アエロジェルを組み合わせたビーム試験を準備中である。
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