研究課題/領域番号 |
07044144
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究分野 |
自然災害科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高橋 保 京都大学, 防災研究所, 教授 (40027230)
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研究分担者 |
欧 国強 中国科学院, 成都山地災害環境研究所, 教授
新井 宗之 名城大学, 理工学部, 助教授 (90103259)
水山 高久 京都大学, 農学研究科, 教授 (00229717)
諏訪 浩 京都大学, 防災研究所, 助教授 (00093253)
澤田 豊明 京都大学, 防災研究所, 助教授 (60027258)
張 軍 中国科学院, 東川泥石流観測所, 副所長
康 志成 中国科学院, 成都山地災害環境研究所, 教授
呉 積善 中国科学院, 成都山地災害環境研究所, 教授
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
1997年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1996年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1995年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 粘性土石流 / 間欠性 / 流動機構 / 材料特性 / 発生条件 / 堆積特性 / 地形変化 / 土石流対策 / 蒋家溝 / 地形変動 / 発生降雨 / 間歇性 / 現地観測 |
研究概要 |
本研究は粘土のような微細粒子を多量に含んだ粘性の卓越する土石流の流動機構、発生過程、土石流発生前後の地形変動、災害対策を総合的に究明することを目的とし、粘性土石流が頻繁に発生する中国の雲南省にある蒋家溝試験流域における中国科学院成都山地災害環境研究所との共同の観測研究を主体として、実験室での基礎研究をも交えて研究を推進した。 何れの年度においても、日本からの研究者派遣期間中に土石流が発生し、その実態が詳細に把握された。粘性土石流は、石礫型の土石流とは異なって、降雨発生後かなりの時間経過後に発生し、何十〜何百という間欠的な段波となって流出することを特徴としているが、その各々が発生源での崩壊の発生に対応している可能性が高いことが明らかにされた。 段波と段波との間は流れが完全に停止することから、従来、そのような特性を記述するのに好都合なビンガム流体モデルによる流動機構の説明がなされてきたが、現地観測の結果、このモデルに特徴的なプラグ部分が存在せず、流れはむしろニュートン流体モデルによって説明するのが適切であることが判明した。ニュートン流体モデルによる高濃度粒子の支持機構、停止・堆積機構が水路実験を用いた基礎研究で明らかにされ、粘性土石流の抵抗則を含めた流動機構が分かった。これによって、この種の土石流の数値シミュレーションが可能になった。土石流による流路変動、堆積地形の詳細な測量、試験流域周辺の土石流渓流の災害対策に関する調査によって、粘性土石流に対する対処の基本方針が明らかになった。
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