研究課題/領域番号 |
07044212
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
生田 和良 北海道大学, 免疫科学研究所, 教授 (60127181)
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研究分担者 |
亀岡 正典 奈良県立医科大学, 助手 (60281838)
中屋 隆明 北海道大学, 免疫科学研究所, 助手 (80271633)
AUWANIT Watt Health Science Research Institute NIH, Senior Res
LUFTIG Ronal Louisiana State University, Medical Cente, Professor
JONES Ina M. Natural Environment Research council, Ins, Project Le
JONES Ian M. Natural Environment Research Council, Ins, Project Le
木村 卓郎 北海道大学, 免疫科学研究所, 助教授 (20001737)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
1997年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1996年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1995年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | HIV-1 / AIDS / clade B / clade E / アポトーシス / Nef / 潜伏感染 / タイ / nef / アンチセンスDNA / アクセサリー遺伝子 / ボルナ病ウイルス / HIV / ワクチン / 遺伝子治療 / 不完全粒子 / pol / vpr |
研究概要 |
HIVの感染からAIDS発症まで、約10年の無症候期を経る。最近の知見から、血液中ウイルス負荷のレベルが病態と密接に相関することが明らかにされている。また、カクテル療法によりこの血液中ウイルス負荷の顕著な低下が可能となった。しかし、このカクテル療法でも、有効性が確認できるのは短期生存型のウイルス産生細胞由来ウイルスに対してであり、長期生存型の潜伏感染細胞から活性化されたウイルスに対しての有効性は低い。私たちは、HIV感染の引き起こす病態関連機序として、1)HIVの持続・潜伏感染成立におけるアクセサリー遺伝子(vif、vpr、vpu)の重要性(一方、nefは正常であることが必須)、2)Nef蛋白が潜伏から活性化する新たな機能、また3)ウイルス粒子吸着を受けた一部のT細胞がウイルス非感染T細胞をアポトーシスに導くエフェクター活性を獲得する機序などを明らかにしてきた。これらの結果は、欧米諸国やわが国に蔓延しているB型HIVを用いて解析してきたものである。一方、タイを初め東南アジアで蔓延しているウイルスはE型HIVである。そこで、さらにHIVE型ウイルスについても解析を行った。タイE型の全遺伝子配列は、1996年に初めて報告されたが、これらの遺伝子配列に従って作製したプライマーを用いても、血清学的に判定されたE型キャリア由来末梢血細胞内にHIV遺伝子をPCR増幅できない場合が多く、さらに変異が進んでいると考えられた。実際、nef遺伝子配列においても、今回のサンプル(タイのキャリア由来E型2株とB型2株)では、上記論文に使用されたE型ウイルスに比べ、genetic variabilityがE型2株間で6.43%、E型とB型間は〜13%と、変異がかなり進んでいることが判明した。また、B型Nefに対して分離した13個のマウス単クローン抗体のいずれもタイE型Nefとは交差しなかった。一方、アポトーシス誘導に関しては、B型ウイルスで見られていた現象が実際に生体内(E型感染者であっても)で起こっていることが確認できた。
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