研究課題/領域番号 |
07044233
|
研究種目 |
国際学術研究
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 共同研究 |
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
平岡 昌和 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (80014281)
|
研究分担者 |
平野 裕司 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助手 (00181181)
川野 誠子 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教授 (00177718)
HARTZELL Cri エモリー大学, 医学部, 教授
FOZZARD Harr シカゴ大学, 医学部, 教授
|
研究期間 (年度) |
1995 – 1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
1996年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1995年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
|
キーワード | 蛋白リン酸化 / ATP感受性Kチャネル / HERG Kチャネル / L型Caチャネル / Ca放出リヤノジン受容体 / Caチャネル / リン酸化部位 / α受容体 / cGMP / Ca活性化Clチャネル |
研究概要 |
シカゴ大学Fozzard教授との共同研究においては、主にNaチャネルの分子生物学と電気生理学的方法を組み合わせたチャネル機能部位とチャネル孔の性質についての検討を進め方、チャネル・クローンの取り扱いなどについて研究指導と技術供与を受けた。また、注入したメッセンジャーの発現状況のチェック、リン酸化の確認方法などを習得した。これらの共同研究により、現在教室で進行中のCaチャネル遺伝子と交感神経α受容体のメッセンジャーとの共発現によるチャネル-受容体の機能協関の研究の進行に大いに寄与した。これによりα受容体刺激がPKC活性化を介してL型Caチャネルを活性化する細胞内機序の解明が進みつつある。さらに、ATP感受性KチャネルやHERG Kチャネルのクローンの供与を受け、これらの発現電流の実験に着手することが可能となった。特にHERG Kチャネルについては、そのチロシンリン酸化による機能修飾に新たな知見を得つつある。また、その変異が遺伝性QT延長症候群の一要因とされているので、本邦の症例に認められた変異を作製して、発現電流異常についての検討を行っている。 エモリ-大学Hartzell教授との共同研究においては、CaチャネルやCa活性化Clチャネルについてのリン酸化やフォスファターゼによる機能調節についての研究及び技術指導を受け、また共同実験を行いながら検討を進めた。その結果、細胞内Ca活性化Clチャネルの調節としてNa-Ca交換機構の逆回転が大きな要因となっており、その際細胞内Naレベルに依存することを明らかにすることが出来た。この実験においては細胞内灌流法による知見の習得が大きく貢献した。小胞体にあるCa放出チャネル(リヤノジン受容体)のチャネル機能の測定や同じ膜に存在しリン酸化によって調節されるClチャネルの研究を行う上で、小胞体膜標本の作製が極めて不安定で困難であった。本共同研究により、標本の作製法などについて大きな改善が得られ、実験の成功率が格段に上昇した。今後の研究に大いに寄与することが考えられる。また、電気的実験においても、多種類のフォスファターゼの特長と欠点を知ることが出来、さらに細胞内灌流法の習得などリン酸化は大いに得られた。
|