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乳児の概念、知識、理論の発達的研究:数・生物・物理・心の概念とその因果性を例として

研究課題

研究課題/領域番号 07202214
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関追手門学院大学

研究代表者

落合 正行  追手門学院大学, 人間学部, 教授 (10098098)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
700千円 (直接経費: 700千円)
1995年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワード乳児 / 幼児 / 影の認識 / 重力 / 注視時間 / 物理
研究概要

本年度は、乳児の影の認識と重力の認識を調べた。影の認識では、8ケ月から45ケ月までの83名の乳幼児を対象に、ライトを点灯させ、被験児の注視の様子を1分間8ミリで記録した。影の有無で注視時間に違いが見られた年齢は、8-12ケ月の間であった。ここでは、影のあるほうが長い注視時間であった。予想や期待に反する現象を長く見るという仮説からいくと、この年齢ではむしろ影のあることに関心を示すということと受け取ることが出来る。一方、1歳以降の年齢ではいずれも注視時間に違いが見られなかったことから、影の有無が注視時間に影響しないことが示された。一方、重力の認識の発達に関しては、実験1のボールの落下と空中にある状態との比較では、8カ月から45カ月までの108名の乳幼児を対象に二つのボールを被験児が確認した後に、手を放して一方は下に落ちるように衝立の背面の磁石に吸い付けて下に動かし、もう一方のボールは手を離した跡にその場で空中にあるように衝立の背面の磁石に吸い付ける。空中静止の方が、落下よりも長い注視時間であった。また、年齢とともに注視時間が長くなることが示された。しかし、両者の交互作用は見られなかった。実験2の落下事態と上昇事態の比較では、8ケ月から45ケ月までの107名の乳幼児を対象に、二つのボールを被験児が確認した後に、手を放して一方は下に落ちるように衝立の背面の磁石に吸い付けて下に動かし、もう一方のボールは手を離した後に上にあがっていくように衝立の背面の磁石を動かす。19ケ月以降に落下運動と上昇運動との間に明確な注視時間による弁別が見られることがわかった。落下と空中静止の方が、落下と上昇運動よりも注視時間からは半年ほど遅く重力を仮定した認識が見られることが示された。したがって、重力そのものの認識は変わらないが、それに気づくのは運動の対比のある方がはやいことを示すものと受け取ることが出来る。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

URL: 

公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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