研究課題/領域番号 |
07207110
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
濱 裕光 大阪市立大学, 工学部, 教授 (20047377)
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研究分担者 |
桝井 猛 甲子園大学, 経営情報学部, 教授 (00190348)
佐藤 昌子 大阪市立大学, 生活科学部, 助教授 (80047232)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1995年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 絵画データベース / 感情情報 / インデッキシング / 浮世絵 / 自由曲線 |
研究概要 |
マルチメディアDB(データベース)におけるイメージ検索のために、従来の文字キーワードに替わるイメージ・キーワード作成アルゴリズムの開発を行う。イメージには、絵、音、味、暖かさ、痛み、雰囲気、気分など人間の五感に対応して多種類のイメージがあるが、ここでは主に絵画DBを検索するためのイメージを中心に扱う。画像圧縮ではJPEGなど多くの手法が提案され標準化されてきているが、いづれも原画を忠実に再生することを目的にしており、本研究の用途にはそのままでは適用できない。人間の視覚に直接うったえる絵画DB検索用キーワードとしての画像イメージの作成方法やイメージ相互を関係づけ、リンクを張る方法の開発を行い、人間にとって優しいしかも示唆に富んだDBシステムの構築を目指す。本年度の成果として、まず題材として浮世絵を用いて線画によるイメージ表現を試み、その自動化のアルゴリズムを開発した。また、その加工と部品化についても検討しその可能性を示した。次に、大学の建築物の写真を用いて心理実験を行い、想起されるイメージとの関連を明らかにした。 原画の浮世絵から制御点を求め、線画によるイメージ表現を行うために、まず、前処理として、イメージスキャナーあるいはCD-ROMら読み取ったディジタルデータを、ソ-ベルのオペレータなどによる微分処理を行った後、あるしきい値で2値化する。次に、摂動させながら、学習により最適自由曲線に近づけていくのであるが、ここでは、輪郭線をBezier曲線で近似するのに2通りの方法を試みた。最初は、近似曲線(制御点)を簡単かつ高速に得る方法で、前処理で得られた点列から、2乗誤差最小の直線を求め、初期値から出発して、摂動により学習する方法である。次は、接続点における滑らかなつながりを考慮に入れた近似方法であり、Bezier曲線の特性を利用して、不自然なぎざぎざの発生を抑制することができる。本手法の有効性は、計算機実験により確認されている。
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