• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

分子内,分子間における電子移動反応の理論

研究課題

研究課題/領域番号 07208204
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関室蘭工業大学

研究代表者

太田 勝久  室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (50152129)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1995年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード電子移動 / 電子状態理論 / 時間依存変分法 / 集団座標
研究概要

本研究では、電子移動反応過程に現われる多電子系波動関数の持つ自由度の中で、電子移動反応に最も重要な役割を果たす自由度、すなわち電子集団座標の抽出を行った。まず電子系波動関数の時間発展を時間依存変分法で記述することにより、擬古典力学的運動方程式を導出した。ここでは新たな変分試行関数を導入することにより、カノニカル変数で記述された古典力学方程式と同型な正準運動方程式を導いた。従来、分子内、分子間の電子移動において、電子供与体分子や受容体分子に局在化した電子波束として、HF波動関数の空間対称性の破れた解が用いられてきた。これは、一般に非線形な変分自由度を持つ定常状態変分法における不安定解が、波動関数の対称性を崩すことにより、より安定な電子局在化状態として出現する機構を利用したものである。本研究での新しい波動関数に基づけば、種々の電子局在化状態が生成される機構を、定常状態変分法での対称性の破れと関連付けて論じることができる。すなわち、ヘシアン行列の負固有値に対応する固有モードが空間対称性を壊す電子局在化モードであれば、その固有モードが電子移動座標となり、定常状態変分法の鞍点がそのまま電子移動反応の遷移状態に対応することが示された。また、本研究での正準運動方程式に基づいてMaximal Decoupling Conditionにより電子波動関数の中から電子集団座標を分離した。例としてH_3対称電子移動反応系で時間依存クラスター展開型波動関数を用い電子集団座標の分離を行った。電子移動の遷移状態、すなわち対称性を満たすHF不安定解から出発する典型的なトラジェクトリーの集積体が電子移動の集団座標として同定され、位相空間(p,q)において陰表示された。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 太田勝久: "Canonical Collective Coordinate of electron-Transfer based on time-dependent Variational Principle" Journal of Chemical Physics. 104. 654-663 (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

URL: 

公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi