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励起分子のエネルギー緩和・再分配におけるカオス

研究課題

研究課題/領域番号 07208216
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

戸田 幹人  京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (70197896)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1995年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワードカオス / 少数多体系 / 遷移状態 / 前期解離 / ファンデルワールスクラタ-
研究概要

本研究の目的は、励起分子のエネルギー緩和・再分配のダイナミックスを、力学系カオスの立場から研究することである。これまで力学系カオスの研究は、主に2自由度系を対象に行なわれてきた。しかしその次元の特殊性のため、より次元の高い系では起こるが2自由度系では見られない現象がいくつか存在する。たとえばArnold拡散や、後で述べるcrisisがその例である。本研究では特に、このような多次元系のカオスに特徴的な性質が、反応過程のダイナミックスにどのような役割を果しているか、という問題を研究してきた。
crisisとは、安定多様体と不安定多様体が交差から非交差に変わる(ホモクリニック多様体の消失)現象を契機として、その前後において、相空間のつながり方・カオスに関与する自由度の数など、系の動力学的な性質が転移をすることである。この現象はGrebogiらによってcrisisと名付けら、主に散逸系のカオスを対象に研究されてきたが、ハミルトン系における研究はまだほとんど無い。このような現象は、3自由度以上の系では一般に見られ得るし、2自由度系においてもパラメータに依存する場合に起こり得る。
具体例として計算したのは、He-I_2である。量子波束の時間発展を調べることにより、crisisに伴う反応経路の分岐が、波束の分裂という現象として現れることを見い出した。これら異なる経路をたどる部分は、異なる時間スケール・終状態をもって解離していく。このように一般にcrisisを経る反応過程では、複数の時間スケール・反応経路が関与するので、多指数的あるいは非指数的な現象が見られる。また、crisisの起こる場所を変えることができれば、それを用いた反応過程の制御も可能性がある。このように、crisisというメカニズムは、化学反応にとって重要な役割をもっていることが考えられる。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] M. Toda: "Crisis in Chaotie Scattering of a Highly Exciled vauder Woolc Couplex" Phuys. Rev. Lett.74. 2670-2673 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] M. Toda.: "A topological Approach to Phose of Quautun Chaus." in. Dyuawical Sysyews and Chaus ed. Y. Aizawa (World Scieutitic).2. 532-537 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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