1)一般Airy関数系と4cos^2π/mをJonesの指数にもつsubfactorとの関連を明らかにすること、すなわち、一般Airy関数系とJones代数の間の公式レベル以上の関連、すなわち、構造的な関連を明らかにすること、一般Airy関数系とDynkin図形A_nの間の関数を明らかにすることを目的として研究をしているが、古典的なAiry関数(m=3)の場合の、Borel-Laplace変換による対応以上の進展はなかった。しかしながら、全国的に通知を出し、研究集会を開き、そこで、筆者自身、この問題に関係する、漸近解析における消滅定理の新しい型の定理を発表し、他の多くの講演者・参加者からも多くの有益な意見交歓・討論ができた。また、上記の定理のを用いて、古典的な特殊関数の満たす微分方程式のいくつかについて、形式解の係数について近似公式を導くことができた。これらについては、別掲の図書に、論文として掲載される予定である。 2)既存のワークステーションのOSをグレードアップし、ソフトを増やし、wwwやe-mail等による通信手段を強化させてもらったが、上の論文はそれを用いて共著として完成させたものである。また、ハードディスクの増設を行い、そこに、データベース的に特殊関数に関する公式的なものの整備を、今年度得た近似公式も含めておこなった。2台の予定を1台としたのは、結局のところ今年度としてはそれで不足なかったからで、その分ソフトの充実に当てさせて頂いた。
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