研究課題/領域番号 |
07210243
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
松尾 康 京都大学, 基礎物理学研究所, 助教授 (50202320)
|
研究期間 (年度) |
1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1995年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
キーワード | 集団場 / 頂点作用素 / 長距離力 / Yangian / D-brane / 第二量子化 / 双対性 / 弦模型 |
研究概要 |
スピンがある場合のCarogero-Sutherland系 長距離力がある1+1次元系の一つの典型的な可解系としてCalogero-Sutherland方程式がよく知られている。この系ではスペクトルに原因がよくわからない縮退があることがよく知られており、その一つの説明としてYangian対称性が数物理理学的な関心を集めている。本研究ではこの系の集団場による表示を行い、固有状態の具体的な表示を発見した。特に1粒子(ホール)状態の生成関数が共形場理論で典型的に現れる頂点作用素であることを示し系の代数的な理解への足がかりとした。この手法は我々によりスピンが無い場合には既に見いだされていたものであり、その簡単な例では共形場理論との良い対応が見つかっていた。本研究はこの仕事のスピンがある場合への拡張である。 D-brandのoff-shell formulationについて 弦理論の双対性の研究を通して弦模型のソリトンをどのように記述するかということが世界的な関心を集めている。その一つの解としてPolchinskiはD-braneという概念を提唱した。この方法はブラックホールなどを用いた従来までの方法とは異なり、弦模型の世界面上の自由場を用いた解析を可能とした点で画期的なものであった。本研究ではD-brane自体の第二量子化を弦模型の手法を用いて提案した。現在の段階ではD-brane自体が自由の場合に限られているがゲージ対称性の問題や質量の分布の問題などを解析することが可能になりつつある。将来的には弦模型との相互作用がどうなるのかが現在もっとも面白い課題となっている。
|