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統計力学と場の量子論における可解模型

研究課題

研究課題/領域番号 07210265
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関九州大学

研究代表者

中屋敷 厚  九州大学, 大学院数理学研究科, 助教授 (10237456)

研究分担者 金子 譲一  九州大学, 大学院数理学研究科, 助教授 (10194911)
研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1995年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード可解格子模型 / 量子群 / アフィンリー環 / 指標 / 共形場理論 / 可積分系 / 数理物理 / 統計力学
研究概要

一次元量子スピン系の模型であるXXZ模型は熱力学的極限に於いてアフィン量子群の対称性を持ち、その表現論を用いてハミルトニアンを対角化することができる。今年度は、このXXZハミルトニアンの固有ベクトルの記述は逆に表現論的に新しい構造を記述していることを発見し研究した。具体的には、主として次の二つである。一つは、アフィン量子群Uq(<sl2>^^^∧)の可積分最高ウェイト表現のクリスタルの新しい記述と対応する新しい指標公式の証明である。もう一つはKostka多項式のエネルギー関数を使った記述とそのアフィンリー環の指標公式への応用である。
二次元可解格子模型あるいは一次元量子スピン系と呼ばれている一連の統計力学の模型は、その転移点に於ける連続極限で、共形場理論と言われる場の量子論で記述されることが知られている。共形場理論の分配関数は、アフィンリー環やヴィラソロ代数等の指標で記述される。従ってXXZ模型のハミルトニアンの固有ベクトルの記述がアフィンリー環の指標の記述にどのように反映されるかを調べることは非常に興味深いことである。
この方面の最初の研究はストーニ-ブルックのMaCcoyとKedemによって始められた。そこではロジャース・ラマヌジャン恒等式の拡張が得られている。その後共形場理論の量子群対称性との関係が発見されるなど、数学的、物理的に深い構造と関係していることが認識されつつある。
ところでハミルトニアンの対角化と言う問題は一般には非常に難しく上で得られた多くの結果は予想の形で提出されているものが多かった。我々の研究は、クリスタル基底の理論を用いるもので、これらの現象を扱う、厳密で一般的手法を与えていると期待している。しかし我々の考え方だけでは捉えきれない現象が多く存在していることも確かで、それを明らかにしていく事がこれからの課題である。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Atsushi Nakayashiki: "Crystalline Spinon Basis for RSOS Models" International Journal of Modern Physics A. 11,No.2. (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] Atsushi Nakayashiki: "Crystallizing the Spinon Basis" Communication in Mathematical Physics.

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] Atsushi Nakayashiki: "Fusion of the q vertex operators and its application to solvable vertex models" Communications in Mathematical Physics.

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] Atsushi Nakayashiki: "Quasi-Particle Structure in Solvable Vertex Models" Contemporary Mathematics.

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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