研究課題/領域番号 |
07210266
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
山田 泰彦 九州大学, 大学院数理学研究科, 助教授 (00202383)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1995年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | スピノン / アフィン リー代数 / 表現論 / 共形場理論 / 指標公式 / Kostka多項式 / 可解格子模型 |
研究概要 |
最近の研究により、共形場理論と関連する可解格子模型との関連が深く理解され、その様々な応用が現れてきている。なかでも、格子模型のスペクトルの粒子的構造を反映した、スピノン指標公式は、アフィン リー代数の表現論に新たな知見を与えるものとして興味深い。本研究では、中屋敷氏との共同で、このスピノン指標公式の一般化を行なった。 初めに、sl(2)の場合について、Bouwknegt Ludwing Schoutensにより予想されていた高いレベルのスピノン指標公式を証明した。もともとの共形場理論での定式化には、技術的に大きな困難が伴う。そのため我々は、粒子のなす代数のクリスタル理論的定式化を与え、これを用いることにより証明に成功した。 次に、上の結果をを対応するRSOS模型に拡張した。粒子の種類やその交換関係は、基本的に上と同じであることがわかり、我々のスピノン代数の有効性が示された。 最後に、sl(n)への拡張を試みた。最終的な証明には至っていないが、対応するスピノン指標公式の一般的予想を立てた。 関連して、格子模型の一次元状態和とKostka多項式との対応を明らかにし、アフィン リー代数の分岐関数に対するKirillowの予想を証明した。 得られたsl(n)の場合の予想の証明、および他のリー代数への拡張が今後の課題である。
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